BRI ブランド総合研究所　ニュースリリース　2007年2月22日

2007年2月22日
株式会社ブランド総合研究所

地域ブランド調査2007[産品版]
－Tiiki Brand Survey 2007 Product Issue－

最も買いたいものは「松阪牛」と「輪島塗」！
～工芸品では購入意欲度上位の約半数が地域団体商標等登録取得ずみ！～

　株式会社ブランド総合研究所（本社：東京都港区、社長：田中章雄）が1月に行った「産品ブランド調査」の結果、購入意欲度については、食品分野では、松阪牛が半数を超える53.4％の人が「購入したい」と答え、夕張メロンの53.2％、讃岐うどんの49.5％、愛媛みかんの43.8％、かごしま黒豚の42.2％などを上回りトップとなりました。

　工芸品などの非食品部門での購入意欲のトップは、輪島塗の29.3％であり、次いで、琉球ガラスの28.9％、薩摩切子の27.2％、紀州備長炭の27.0％、有田焼と伊万里焼の25.3％が購入意欲度ベスト５に入りました。

　　株式会社ブランド総合研究所では、全国各地域の産品ブランド※１に関し、国内に住む20歳以上の男女約5766人を対象として、「評価調査」をインターネット上で実施いたしました。この「評価調査」では、468件の地域の「産品ブランド※１」について、認知度、購入経験度、購入意欲度、地域らしさ度、こだわり度、そして、品質がよいといった８つのイメージなどの観点から、消費者の評価を調査しました。
※１　本調査でいう産品ブランドとは、原則として「地域名＋商品名や慣用名等」からなるものとしました。　

購入意欲度順位
＜食品分野＞				＜非食品（工芸品など）分野＞
順位	産品ブランド名	県　名	％	順位	産品ブランド名	県　名	％
1	松阪牛*	三重県	53.4	1	輪島塗*	石川県	29.3
2	夕張メロン**	北海道	53.2	2	琉球ガラス	沖縄県	28.9
3	讃岐うどん	香川県	49.5	3	薩摩切子	鹿児島県	27.2
4	愛媛みかん	愛媛県	43.8	4	紀州備長炭*	和歌山県	27.0
5	かごしま黒豚	鹿児島県	42.2	5	有田焼	佐賀県	25.3
6	関さば*	大分県	41.4	5	伊万里焼	佐賀県	25.3
7	利尻昆布	北海道	39.6	7	南部鉄器	岩手県	21.2
8	名古屋コーチン	愛知県	37.9	8	京友禅*	京都府	20.2
9	神戸牛	兵庫県	37.8	9	加賀友禅*	石川県	19.4
9	大間まぐろ	青森県	37.8	9	江戸切子	東京都	19.4
9	日高昆布	北海道	37.8	11	西陣織**	京都府	19.3
12	愛媛ポンジュース	愛媛県	36.9	11	奄美大島紬*	鹿児島県	19.3
13	京野菜	京都府	36.8	13	加賀蒔絵	石川県	19.1
14	長崎カステラ*	長崎県	35.8	14	小樽ガラス	北海道	18.8
15	宇治茶	京都府	35.2	15	金沢金箔（金沢箔*）	石川県	18.1
16	越前がに	福井県	34.3	16	萩焼	山口県	17.5
17	有田みかん*	和歌山県	33.5	17	九谷焼*	石川県	17.4
17	青森津軽りんご	青森県	33.5	18	備前焼	岡山県	16.4
19	水戸納豆	茨城県	33.3	19	丹後ちりめん**	京都府	15.5
20	十勝あずき	北海道	32.5	20	関刃物	岐阜県	14.8
20	十勝のナチュラルチーズ	北海道	32.5
20	富山ます寿し	富山県	32.5
＊2007年2月13日時点で地域団体商標として登録されているもの。＊＊全国的な知名度を獲得したことなどにより、すでに商標登録されているもの。

＜各分野別に最も購入意欲の高かった産品ブランド一覧＞
	産品分野	産品ブランド名	都道府県	購入意欲（％）
食品分野	野菜・野菜加工品	京野菜	京都府	36.8
	果物・果物加工品	夕張メロン	北海道	53.2
	豆・豆製品、海藻類	利尻昆布	北海道	39.6
	肉・肉加工品	松阪牛	三重県	53.4
	魚介類・水産加工品	関さば	大分県	41.4
	調味料	沖縄黒糖	沖縄県	32.0
	めん類	讃岐うどん	香川県	49.5
	菓　子	長崎カステラ	長崎県	35.8
	弁当・料理・加工食品	十勝のナチュラルチーズ	北海道	32.5
	弁当・料理・加工食品	富山ます寿し	富山県	32.5
	アルコール飲料	薩摩焼酎	鹿児島県	19.8
	その他の飲料	愛媛ポンジュース	愛媛県	36.9
非食品分野（工芸品など）	陶磁器・焼物	有田焼	佐賀県	25.3
	陶磁器・焼物	伊万里焼	佐賀県	25.3
	和紙・金属・ガラス製品	琉球ガラス	沖縄県	28.9
	塗り物・漆製品	輪島塗	石川県	29.3
	木材・木工品	飛騨家具	岐阜県	14.4
	織物・布製品	京友禅	京都府	20.2
	人　形	博多人形	福岡県	13.3
	その他の工芸品	紀州備長炭	和歌山県	27.0

＜調査の概要＞
調査方法	インターネット調査
回収者	全国を６地域に分け、地域ごとに20歳以上の消費者を各年代別ほぼ同数ずつ回収
回収数	5766人		調査時期	2007年1月11日から16日
調査主体	ブランド総合研究所		調査協力	アイブリッジ株式会社
調査分野	食品分野（11分野）	「野菜」「果物」「豆・豆製品、海藻類」「肉・肉加工品」「魚介類・水産加工品」「調味料」「菓子」「めん類」「アルコール飲料」「飲料」
	非食品分野（7分野）	「陶磁器・焼物「漆製品・塗り物」「木材・木工品」「織物・布製品」「人形」「和紙・金属・ガラス製品」「その他の工芸品」
調査対象	「地域名＋商品名や慣用名等」からなる産品ブランド　468件
調査項目	認知度	以下の産品についてご存知ですか？
	購入経験度	以下の産品について過去１年間に購入したことがありますか？
	満足度	購入した産品について満足されましたか？
	こだわり度	以下の産品についてこだわりを感じますか？
	地域らしさ度	以下の産品に含まれる「地域」について、「地域らしさ」を感じますか？
	イメージ	以下の産品についてどのようなイメージをもっていますか？
		１．高級感がある２．センス・デザインがよい３．情緒がある４．新しさがある　　５．伝統・歴史がある　　　　６．技術力がある７．環境にやさしい　８．品質がよい
	購入意欲度	以下の産品について、購入してみたいと思いますか？(複数回答可)

■調査項目ランキング
「品質がよい」では、愛媛みかん、かごしま黒豚、有田みかんがベスト３に、
工芸品などでは、紀州備長炭、西陣織、京友禅がベスト３に！　

　購入意欲度トップの松阪牛は認知度、こだわり度、及びイメージ項目の中の「高級感がある」でもトップ、輪島塗はこだわり度、地域らしさ度、イメージ項目の中の「伝統・歴史がある」、「技術力がある」の２つでトップとなりました。非食品（工芸品など）で西陣織は、「高級感がある」イメージで京友禅と輪島塗を抜いてトップになりました。　

　「品質がよい」イメージについて食品では、愛媛みかん、かごしま黒豚、有田みかんが順にトップ３に、非食品（工芸品など）では紀州備長炭、西陣織、京友禅が順にトップ３になりました。なお紀州備長炭は「環境にやさしい」イメージでもトップとなりました。

　購入経験度では、松阪牛を抜いて讃岐うどんがトップとなり、工芸品分野トップは有田焼となりました。有田焼は認知度でもトップとなりました。

　食品で購入意欲度2位の夕張メロンは地域らしさ度トップ、工芸品などで購入意欲度2位の琉球ガラスはセンスがあるイメージでトップとなりました。このほかの順位については下記の表をご参照ください。

　なお、トップページの購入意欲度ランキングにおいて、工芸品上位20位中、約半数の9つが地域団体商標等の登録を取得しています。食品上位については、地域団体商標登録を取得している割合は少なく20産品中では5つしかありませんでした。

＜食品分野＞
項　目	１位	２位	３位
認　知	松阪牛	夕張メロン	長崎カステラ
購入経験	讃岐うどん	愛媛みかん	有田みかん
こだわり	松阪牛	讃岐うどん	夕張メロン
地域らしさ	夕張メロン	愛媛ポンジュース	讃岐うどん
高級感	松阪牛	夕張メロン	下関ふく
センス	京懐石	軽井沢高原ビール	京菓子
情　緒	京八橋	秋田きりたんぽ	鍋京懐石
新しさ	さっぽろスイーツ	富良野オムカレー	TOKYO-X豚
伝統	長崎カステラ	京八橋	八丁味噌
技術力	長崎カステラ	讃岐うどん	十勝のナチュラルチーズ
環　境	六甲の水	沖縄黒糖	北アルプス立山連峰の水
品　質	愛媛みかん	かごしま黒豚	有田みかん

＜非食品（工芸品など）分野＞
項　目	１位	２位	３位
認　知	有田焼	伊万里焼	輪島塗
購入経験	有田焼	今治タオル	琉球ガラス
こだわり	輪島塗	西陣織	有田焼
地域らしさ	輪島塗	京友禅	有田焼
高級感	西陣織	京友禅	輪島塗
センス	琉球ガラス	小樽ガラス	薩摩切子
情　緒	博多人形	輪島塗	京人形
新しさ	小樽ガラス	琉球ガラス	福田産コーデュロイ
伝統・歴史	輪島塗	有田焼	西陣織
技術力	輪島塗	金沢金箔	南部鉄器
環　境	紀州備長炭	土佐和紙	秋田杉
品　質	紀州備長炭	西陣織	京友禅

＜調査の背景＞
　いま、地域活性化へむけた中心施策として、地域ブランド事業が全国各地で盛んに取り組まれおり、このような中で、地域名を冠した産品の開発やそのＰＲを通じた地域特性の認知訴求が、地域ブランド事業の決め手となっているケースも少なくありません。また、2006年4月から動き出した地域団体商標制度の下で、「地域＋商品名や慣用名等」からなる産品ブランドが知的財産として再認識され、商標法による保護が従来に比して得られやすくなりました。2007年2月13日時点での特許庁の発表によると、地域団体商標登録は145件にも上っています。

　このように、地域の産品ブランドの重要性がますます高まる中で、各地にある産品ブランドに特化した消費者の客観的な評価については、これまであまり注目されてきませんでした。こういった状況にあって、地域ブランド事業に取り組まれている地域の方々に参考データを提供すべく企画されたのが、今回の『地域ブランド調査シリーズ　産品ブランド調査2007』です。

＜結果概要について＞
今回の調査の詳細な結果は、1月31日にリリースした「想起調査」の調査結果とあわせて以下の報告書として３月に発行・販売いたします。

　『地域ブランド調査シリーズ　産品ブランド調査2007』
　報告書刊行について

　１．「総合報告書」
　　　　定価：98,000円（消費税込）
　　概要：
　　（１）産品ブランドの『想起調査』の調査結果および分析
　　（２）産品ブランドの『評価調査』の調査結果および分析

　２．「産品分野別報告書」
　　　　定価：18,000円（消費税込・1産品分野あたり）
　　 ※「産品分野別報告書」は18分野ごとに刊行いたします
　　　概要：
　　（１）産品ブランドの『想起調査』の分野別調査結果および分析
　　（２）産品ブランドの『評価調査』の分野別調査結果および分析
　　　　本報告書の申し込み受付を、1月31日から開始します
　　　　申込先：ブランド総合研究所　Fax. 03-3539-3013　
　　URL:　http://www.tiiki.jp/FS-APL/FS-Form/form.cgi?Code=products_brand
　

＜ブランド総合研究所の会社概要＞
ブランド総合研究所は、地域ブランドに関する調査とコンサルティングを行うわが国屈指の専門企業です。代表取締役社長の田中章雄は、経済産業省および中小機構基盤整備機構による「地域ブランドフォーラム」の講師をつとめるほか、地域ブランドアドバイザーとして弊社コンサルタントスタッフと総力をあげて、全国各地の地域ブランドの活性化に取り組んでいます。

＜本件に関するお問合せ先（メディアおよび読者とも）＞
株式会社ブランド総合研究所　　担当：吉澤、上野、吉村
Tel. 03-3539-3011(代)　　Fax. 03-3539-3013
E-mail： survey@tiiki.jp

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