2008年6月26日
携帯乗り換えで885円オトク。価格競争は激化へ
2007年12月から2008年5月までの半年間に携帯電話を「乗り換えた」ユーザー1,722人への実態調査を行った結果、より安い「携帯電話の料金」を求めて乗り換えている人が6割を超え、携帯電話会社(キャリア)間の価格競争がより激しくなっている姿が明らかになりました。その安さとは、「基本料金」を7割が重視し、「家族間割引」が4割、「無料通話分」が3割と続きます。結果的に乗り換えによる価格のメリットは、1人平均で885円に低下しましたが、各社が割引サービスを打ち出したことにより、乗り換えによる月々の料金の減少額は前回調査より減少しています。またこの乗換による“オトク”さは携帯電話会社によって異なっており、ドコモとauはほぼ同額に対し、そしてソフトバンクはその約2倍の1,182円になっており、これがソフトバンクのシェア拡大につながっているようです。 ■ 調査要旨 企業や地域のブランド戦略専門のコンサルティング会社、株式会社ブランド総合研究所(本社:東京都港区、社長:田中章雄)は、2007年12月から2008年5月までの半年間に携帯電話を乗り換えた人に対して、その乗り換え理由や、その後の使用料金などの利用実態を聞く調査を、インターネットを使って実施した(対象は16歳から49歳までの携帯電話乗り換え者。回収数は1,722人(回収率72.1%)。調査期間は2008年6月3日から7日まで)。なお、この調査は2007年6月、12月に実施した調査に引き続き第3回目。 ■ 乗り換えユーザーの動向 ソフトバンク、auがシェア拡大
2007年12月から2008年5月までの半年間に携帯電話を乗り換えた人の携帯電話会社(キャリア)別の比率は、ソフトバンクが41.5%と最も多く、auが36.2%、NTTドコモ(グラフ内ではドコモと表記)が22.3%となった(WillcomなどのPHSやIP電話などへの乗り換えは含まない)。なお、乗り換え前の比率はNTTドコモが48.0%、auが30.4%、ソフトバンクが21.5%だったため、乗り換えによってNTTドコモのシェアが大きく低下し、逆にソフトバンクがほぼ倍増、auが微増とシェアを拡大している。
(数値は、各社乗り換えした集計対象者を抽出する予備調査から算出し、三社間の乗換者動向を分析 N=2,474人)
■ 乗換要因 料金が依然として重要な位置占める
下のグラフは、携帯電話の乗り換えに際して、何を最も重視したかについて聞いた結果で、「携帯電話会社の料金」が63.4%で、実に半数以上の乗り換え者が料金を重視しているという実態が明らかになった。次いで「携帯電話機」が24.9%、「携帯電話会社のネットワーク」が9.4%と続いている。
Q 携帯電話会社の変更(乗り換え)を考えた際に、最も重視したものは、次のうちどれですか。
(全回答者=1,722人 集計対象は無回答除く1,718人)
Q 契約する料金プランを選ぶ際に、どの項目を重視しましたか。重視したものをいくつでもお選びください。 (集計対象は全回答者=1,722人)
■ 乗り換え後の料金変動 ユーザー全体で885円安く
そこで、実際に乗り換えによって毎月の使用料金が安くなったかを聞いてみた結果、過半数以上の57.0%が「安くなった」と回答したが、その一方で「高くなった」も18.6%いた。また、実際の使用料金の変化を聞いたところ、回答者平均では885円安くなっていた(変更後の無料期間等がある場合には、無料期間終了後の翌月の金額で比較)。これは前回調査で1,006円安くなっていたことと比べると、やや料金変動幅が少なくなっている。
Q 変更(乗り換え)の前後で、どれくらい料金が変わりましたか。一般的な月平均の使用料金の合計で比較してお答えください
(全回答者=1,722人 なお、各グラフ上では「わからない」と回答したサンプルと無回答サンプルは除外して集計。
合計=〜)
■結果概要 ■調査報告書 <ブランド総合研究所の会社概要> 社名:株式会社ブランド総合研究所
<本件に関するお問合せ先(メディアおよび読者とも)> |