地域ニュース / 食農体験ネットワーク | 2015年8月26日 水曜日

【食・農体験】第二回消費者ニーズ対応型食育活動モデル事業検討委員会の報告

8月25日(火)に、消費者ニーズ対応型食育活動モデル事業の第二回検討委員会を開催した。今回の主な議題は先月実施したアンケート調査の結果報告とそれをベースとした意見交換だった。

アンケート調査結果の報告を受け、モクモク流地域産業製作所代表取締役で当委員会委員長の木村氏からは「直売所・道の駅における観光客と地元客の最適なバランス」について、問題提起がなされた。というのも、観光客が増えることによって、売上が減少する可能性があるためだ。その原因として、観光客が求める商品を揃えることにより直売所の差別化要因が失われること、地元客が求める商品を置かなくなることによる地元客離れが挙げられる。内子フレッシュパークからりの直売所出荷者運営協議会名誉会長の野田委員からは、「1回限りの観光客と、何度も来店する地元客とでは、直売所の作り自体が異なってくる」というご指摘があった。

アンケート調査からは、県外客・観光客割合と年間売上高の関係は下のグラフのようになる。(売上は回答店舗の平均をとっています。)

グラフからは、県外客・観光客の割合が「1~3割未満」と「5~7未満」の店舗で売上高が高くなる二つ山のグラフとなっている。ここから、観光客をある程度呼びこむことによって売上が増加することが見込めるが、どっちつかずの中途半端な状況だと売上がかえって落ちること、また、観光客が多すぎると売上が落ちることが読み取れる。

また、野田委員からは、食・農体験への参加者が、直売所や道の駅、ひいては地域のファンになってくれる仕組みについて、からりを事例とした紹介があった。野田委員は内子町にてラベンダー狩りとリースづくり体験を実施されている。毎年、約30名のお客様が参加されているとのこと。その30名のうち、約半数がリピーターという。そして、残りの半数がリピーターが連れてくるリピーター自身の友人や知人。つまり、野田委員の体験教室への参加を通じて、ファンがファンを呼ぶ仕組みができているのだ。

体験教室は、ともすると「農家から見ると手間を取られるだけで、本業の農業ができなくなる」とみなされがちだ。しかし、体験教室への参加を通じてファンがファンを呼ぶ構造ができてくれば、結局はその直売所・道の駅、そして地域へのリターンが見込めるのではないだろうか。

もちろん、そこに至るまでには受け入れ側に相当な覚悟が求められると思われる。事実、上述の野田委員の体験教室では、参加費が一人2,500円となっている。ここから、リース作り教室の講師謝金、食費、道の駅からりへの支払い、そして自己収入を捻出しているのだ。体験のみではなく、地域や直売所・道の駅、そして生産者が有しているコンテンツ全体を見渡したバランスのとれた戦略が要求されることがわかる。

地元客・観光客をバランスよくターゲティングし、彼らを地域のファンにするための仕組みをつくる。そのためには、各地域ごとに難しい合意形成が必要だということは想像に難くない。また、短期間で固定的なファンが出来るほど簡単ではなかろう。しかし、野田委員は「10年間売上が落ちたことがない」と言われる。地道な取り組みの積み重ねが、全国的に有名な道の駅を支えているのだ。

文責:網野善久(ブランド総合研究所 アナリスト)

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