ギネス世界記録サポート窓口 / コラム / 注目!地域ブランド | 2014年10月19日 日曜日

1357人がバトンをつなぎ世界記録!(大阪千里中央)

「記録は1357人。ギネス世界記録の達成です!」

アナウンスがかき消されるほどの歓声が大阪千里の複合商業施設「セルシー」のイベント会場に響く。誰もが達成感と安堵の表情を浮かべるなか、認定証がイベント主催者に手渡された。参加者と、観客、スタッフが一体となって取り組んだ、世界記録誕生の瞬間だ。

日本最初の大規模ニュータウンとして開発された大阪府豊中市の千里ニュータウン。北大阪急行やモノレールの千里中央駅と一帯になった複合商業施設「セルシー」には百貨店、ショッピングセンターなどが集積している。

野外広場ではアイドル歌手によるコンサートなど定期的に集客イベントを行っているが、お客様も一緒になって参加できるような新しい企画を探していた。そこで持ち上がったのが、来場者も一緒に参加してギネス世界記録に挑戦するイベントだ。

挑戦する内容は「世界で最も大勢でリレーをする」に決まった。千里中央地区は建設されてから40年が経ち、住民の高齢化が進んでいる。だからイベントは集客だけではなく、子供とお年寄りが一緒になって楽しめるような場であることも重要と考えたからだ。

それから準備に半年をかけ、ついに挑戦の日がやってきた。

■200人が行列/走る順番を待つ

さわやかな風が吹き抜ける秋晴れとなった2011年9月23日、大阪千里の複合商業施設「セルシー」には、いつもと違う熱気がこもっていた。多くの人がイベント会場に集まっている。

「みんなでつなごう!千里で千人の輪」と名づけられたこのイベントは、制限時間の8時間以内に、何人がリレーでバトンをつなげるかというギネス世界記録への挑戦だった。

会場となった1階の広場には1周50mの円形のトラックが設けられた。

当日は、ギネス世界記録挑戦に参加できるとあって、イベント会場は朝から大盛り上がり。親子連れ、友達同士、子供たちやご老人、スーツ姿のサラリーマンまで、多くの人が集まっていた。

この会場ではリレーのほかに、「紙ヒコーキをバケツに何回連続で入れることができるか」「30個のビー玉を何秒で色別に仕分けられるか」「1分間に何回サッカーボールをパスできるか」という3つのミニゲーム「1分間チャレンジ」も行われた。見ているだけなら簡単そうな挑戦も、やってみると意外と難しい。どのブースでも、何度も何度も挑戦しては悔しがる子供たちの微笑ましい姿が一日中途切れることはなかった。

そして、午前11時。ついにメインイベントのリレーの開始時刻となった。スタートの合図とともに最初のランナーが走り出した。1周回ると次の人にバトンを渡す。お年寄りはゆっくりと50mを歩き、よちよち歩きの子供はバトンを持った手を母親に握り締められながら、一生懸命トラックを1周する。

世界記録として認められるためには最低でも800人が一度もバトンを落とすことなくつながなくてはならない。バトンの受け渡しは緊張の瞬間だ。

参加する人も、見守り、応援する人もどんどん増えていった。多いときには200人近くが列をなし、走る順番を待った。走り終えたランナーは、ここまでつないできたバトンを、笑顔とともに次のランナーに渡す。見ず知らずの間柄であっても、1つの目標に向かう心は同じだ。

訪れた人々が次々にバトンをつなぎ、走り続ける。ついに、数時間後には世界記録として認められる最低ラインの800人を超え、目標としていた1000人も夕方には達成した。それでも1人でも多くバトンをつなぎたいと誰もが思い、バトンを途切れることなくつなぎ続けた。

挑戦終了となる午後7時まであと数十秒、最後のランナーが走り出した。世界記録樹立の瞬間を見ようと観客たちは声援を送り続ける。全員のカウントダウンが始まった。「3、2、1・・・」最後のランナーが笑顔でゴールを駆け抜ける。

リレーを走った人数は1357人。ギネス世界記録が更新された瞬間、ギネス・ワールド・レコーズの公式認定員の声がかき消されるほどの歓喜があたりに響いた。

◆イベントの効果は集客、PR、一体感

昨今は経済情勢の悪化、郊外への大型店舗の進出など、商店街は厳しい状況が続いている。かつては多くの観光客で賑わった商店街も、今はシャッターが閉まり、閑古鳥が鳴いている状態。こうした現状を打破すべく、各商店街あるいは自治体は様々な取り組みを行っている。

その1つの方法として、「ギネス世界記録」への挑戦に取り組んでいる商店街が増えている。世界記録への挑戦によって、主に以下の3つのメリットが期待されるからだ。 1つ目は、集客効果。ギネス世界記録への挑戦は多くの人が興味を持つもの。そこで、ギネス世界記録への挑戦イベントを観光地や商店街の集客として活用しようというものだ。

2つ目は地域のPR効果。ギネス世界記録の挑戦や新記録達成のニュースは、メディアで頻繁に取り上げられている。つまり世界記録に挑戦することで、認知度や話題性が高まるだけでなく、その地域や商店街を広くPRすることができ、そこにある魅力や特徴をわかりやすく伝えることができる。しかも、ギネス世界記録はグローバル。記録集(ブック)や映像により世界に向けて発信される。日本での取り組みがニュースや動画を通じて世界中に報道されることも少なくない。

3つ目は地域の一体感。ギネス世界記録の達成に向けた瞬間、参加者の気持ちは1つになる。イベントの準備や、よりよい記録に向けたトレーニングなどを通じても、地域住民や来場客などの団結力を強めることにつながる。お祭りや会合にも人が集まりにくくなっている現代でも、ギネス世界記録への挑戦となれば、より多くの住民が参加する。特に子供たちは熱心で、学校単位で参加することも多い。

例えば、世界最大の二人三脚、世界最大の鬼ごっこ、縄跳びの8の字跳び・・・・。子供からお年寄りまで、誰もが一緒になって世界記録に挑戦し、参加することができる。これがギネス世界記録の魅力だろう。集客力が弱まり、コミュニティとしての賑わいが弱まっている商店街にとって、たくさんの人が集まり、関係者と住民、お客様が一体になって盛り上がるきっかけとなることを期待したい。

(文章:ブランド総合研究所 田中章雄)

参考: SELCY(セルシー)
ギネス世界記録地域 挑戦サポート窓口

※この記事は「月刊商工会」の連載記事「注目!地域ブランド」の記事として、2012年3月号に掲載されたものです

 



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