■地域ブランド用語集
第15回「ブランド戦略」
「ブランド戦略」とは商品やサービス、地域や組織などが、顧客や消費者から高い評価、期待を得るための取り組みを指す。単なる商品化やPR活動に終始するような近視眼的・短期的なものだけでは「戦略」として不十分である。長期的視野に立ち、複合思考で地域力や資源を総合的に運用することが重要だ。
ブランド戦略を組織的、計画的に行うには、顧客や消費者視点でそのブランドが何を目指していくのかを明文化する「理念」や「ビジョン」、それに基づいてブランドの概要や方向性を意味する「コンセプト」の明確化が不可欠だ。
それを実行するための具体的な「アクションプラン」を、(1)ブランド戦略を担う組織、(2)ブランドの構築、(3)ブランドの管理、の3つの面から設定するが、いずれも地域の事業者や住民が参加できる仕組みでなければ、地域活性化には結びつかない。
(ブランド総合研究所社長 田中章雄)
※当記事は、2010年10月11日発行の日経MJ(日経流通新聞)に「地域ブランド AtoZ」として掲載しています。記事は日本経済新聞社の許諾を得ています。 無断での複製・複写・転載を固く禁じます。