■地域ブランド用語集
第18回「ブランドコミュニケーション」
ブランドの特徴や付加価値を消費者に伝えることができなければ、どんなに商品が優れていても販売にはつながらない。魅力をいかに消費者に認知させるかが重要ではあるが、地域ブランドの場合は、手づくりやこだわりを持って作られる商品が多く、大量製造・大量販売には向かないものが多い。そのため、広告や宣伝に予算をかけるマスマーケティングは不向きである。
そこで重要なのは、顧客のターゲットを絞り込み、その顧客ニーズに合うような商品開発を行い、その顧客が強く興味を抱くような情報を発信することだ。近年、ブログやツィッターなど消費者が気軽に発信できる情報ツールが登場したことにより、消費者発による情報がヒット商品につながるケースが急増している。ブランドコミュニケーションの主役は売り手ではなく消費者であることを忘れてはならない。
(ブランド総合研究所社長 田中章雄)
※当記事は、2010年11月1日発行の日経MJ(日経流通新聞)に「地域ブランド AtoZ」として掲載しています。記事は日本経済新聞社の許諾を得ています。 無断での複製・複写・転載を固く禁じます。