■ 地域ブランドマニュアル 中小企業基盤整備機構の「地域ブランドマニュアル」より
- はじめに -
「ブランド戦略なくして、地域活性化は語れない」――いま、地域ブランド戦略に取り組む地域が急増している。しかし多くのケースでは、単に地域名を付けて商品を売っているものだったり、単なる「一部地域のヒット商品」であったりすることが多く、本当の「地域ブランド」と呼べるものではない。
地域ブランドとは、ある地域にある商品やサービスなどが、地域外の消費者からの評価を高めて、地域全体のイメージ向上と地域活性化に結び付けるものである。たとえ地域発のヒット商品であったとしても、それが地域のイメージ向上や地域活性化に結び付かないようでは、それは「地域ブランド」とは言えない。
また、地域や商品が一時的に人気を博したとしても、悪いイメージが広がれば一瞬にしてブランドの魅力は地に落ちてしまう。このようなことがないように、ブランドの管理を行うことは非常に重要である。
ここでは、これから地域ブランドを構築する(作る)にはどうすればいいのか、そしてブランドを利益に結び付ける(活かす)にはどうすればいいのか、ブランドの価値を低下させないように管理する(守る)にはどうすればいいのかを説明する。
そして最後に、「地域ブランド・チェックシート」を掲載した。これを用いて各地域のブランドへの取り組みがどのような状況(段階)であるのかを把握し、今後の地域ブランド戦略への取り組みに活用していただければ幸いである。
このマニュアルは、弊社代表取締役社長・田中章雄が執筆を担当し、平成17年6月に独立行政法人 中小企業基盤整備機構が作成した「地域ブランドマニュアル」
を元に、一部手を加えて掲載したものです。 |
第1回:
地域ブランドとは? 〜 地域ブランドの定義
いま全国で「地域ブランド」への取り組みが本格化している。ところが、地域によって、あるいはその担当者によって「地域ブランド」の定義が必ずしも一致していない。
|
第2回:
なぜ地域ブランドが必要なのか
地域ブランドが重視されている理由を、その視点から大別すると3つになる。
|
第3回: 地域ブランド・3つの戦略
全国各地で地域ブランドへの取り組みが高まっているが、その内容を調べてみると、大きく3つに分けることができる。
|
第4回: 地域ブランドの構築
「ブランド拡張」とは、ある強いブランドがあったときに、そのブランド(消費者から得ている高い評価)を利用して、新しい市場を獲得しようという戦略です。
|
第5回: 地域ブランドの活用
すでに全国レベルで高い知名度と、よいイメージを持っている地域の場合、その知名度やイメージをいかに活用していくかが重要である。
|
第6回: 地域ブランドのマネジメント
ブランド戦略の実施に当り、最初に必要なのはブランド戦略を推進する組織作りだ。ブランド戦略は行政、製造部門、接客部門、管理部門などそのブランドに関係するスタッフ全員が行う必要がある。
|
第7回: 地域ブランドの管理
地域ブランドの人気が高まるにつれて、それらを真似た(あるいは不当に使用した)商品(類似品)が流通する危険が高まる。そこで、こうした類似品や粗悪品によってブランドが傷付かないようにしようという動きも重要になる。
|
第8回: 地域ブランド・チェックシート
地域ブランド戦略チェックシートとは、地域ブランド戦略への取組状況を管理者や担当者が自己採点し、戦略上の問題点(課題)やその後のプランを導くもの。経営手法として評価の高いバランススコアカードなどの手法を元に、地域ブランド用に開発した。
|
BRI特製: 地域ブランドチェックシートExcel版
「Excelファイル版 地域ブランド チェックシート」は、マイクロソフトの表計算ソフト「Excel」用に作られたファイルです。
必要な項目を選択していくだけで、自動的に点数を計算し、採点結果を表示することができます。
|
|