■ 地域ブランド構築法
ブランド作りやブランドの管理にはセオリーがあります。ブランドは思い付きやカンだけで扱うものではないのです。
「松坂牛」「越前がに」のように、地域名を冠した新しいブランドを作り出そうという動き(地域ブランディング)が活発になってきています。しかしセオリーを知らずにブランド作りに取り組んで失敗した農産物ブランド、地域ブランドは少なくありません。
「ブランド」とは何か? ブランドの作り方と管理の仕方などについて、具体的に説明していきます。
第1回:
ブランドとは何か?
ブランドという言葉は、ノルウエー語の「焼印」という言葉に由来すると言われています。自分の所有する羊に焼印を押して目印にしたことから来ているのです。実はブランドは農業から始まったものなのです。
|
第2回: ブランドを作る
「ブランドを作る」という作業は、その内容によって、(1)新しいブランドを構築する、(2)既存ブランドのイメージをよくする、(3)ロイヤルカスタマーを作る、の三つに分けることができます。
|
第3回: ブランドを守る
「ブランドを守る」(ブランド管理)ために必要なのは、(1)消費者の期待を裏切らない、(2)ブランドを浪費しない、(3)ブランドを腐らせない、という3つの約束です。
|
第4回: ブランドの拡張
「ブランド拡張」とは、ある強いブランドがあったときに、そのブランド(消費者から得ている高い評価)を利用して、新しい市場を獲得しようという戦略です。
|
第5回: ブランドを高める
あるブランドを認知した人が商品を「実際に購入する」までには、いくつものハードルが存在します。これらのハードルのどれが最も飛び越えにくいかを調べ、飛び越しやすく「改善」ができれば、やがて全国で取り扱われることにつながるはずです。
|
第6回: 地域ブランド化
政府の知的財産戦略本部が日本のファッション・食・地域ブランドなどを「日本ブランド」として確立することを推進する「日本ブランド・ワーキンググループ」は、「地域産業の活性化と地域ブランドの保護を目的とする商標制度の見直し」
をテーマに掲げました。
|
第7回: 「地域」というブランド
平成の大合併が大詰めを迎えていますが、これによって「地域」というブランドが見直されつつあります。これは、農産物や加工品のブランド力を高めるには非常に大きなチャンスと言えます。
|
第8回: 農産物のブランドプレミアムを作る
農産物のブランド作りは、他の分野の商品以上に明確な付加価値が必要です。「いかにして農産物のブランドプレミアムを作るか」について、その効果的な手法の中から4つを紹介します。
|
第9回: ブランドコミュニケーション
他の商品と比べて大きな付加価値(プレミアム)があっても、誰にも知られなければ、その商品の魅力も評判も伝わりません。ブランド戦略で成功するには、ブランドの魅力を伝える「コミュニケーション」が不可欠
なのです。
|
第10回: ブランドロイヤルティ戦略
これまでは「いかにして農産物のブランドプレミアムを作るか」、「ブランドの魅力をいかにして伝えるか」という視点からブランド戦略を説明してきました。今回は、ブランドを体験した人のロイヤルティ(忠誠)を高めて、ブランドの価値を高める「ブランドロイヤルティ戦略」のポイントを紹介します。
|
第11回: ブランド戦略は誰が行うのか
「ブランド構築の仕方」について、プレミアム(付加価値)、コミュニケーション(情報発信)、ロイヤルティ(顧客満足)の3つの観点から、具体的な戦略ポイントを紹介しました。今回は、それらの戦略を行う際のマネジメント(運営と管理)についての具体的なポイントを紹介します。
|
(この内容は「農業経営者」(農業通信社)で連載した内容を再掲載したものです)
|