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■全国でご当地検定ブーム、受検者数、合格者数を独自集計

● 主なご当地検定の受検者数、合格者数、合格率

検定名 受検者数(人) 合格者数(人) 合格率 過去開催数
札幌シティガイド検定 1865 1047 56.1% 6回
北海道フードマイスター 1994 1214 60.9% 2回
ナハマゲ伝道士認定 280 280 100.0% 3回
東京シティガイド検定 2085 1506 72.2% 3回
信州観光文化検定 2〜4級 323 247 76.5% 2回
1級 27 0 0.0% 1回
金沢検定 初級 2316 130 5.6% 1回
中級 682 15 2.2% 1回
ふるさと小松検定 1092 216 19.8% 1回
伊賀学検定 368 332 90.2% 1回
岐阜市まちなか博士初級認定 213 170 79.8% 1回
彦根城下町検定 85 81 95.3% 1回
いばらき何でも知っとこ検定 20 17 85.0% 1回
京都検定 3級 13019 4722 36.3% 2回
2級 8641 1722 19.9% 2回
1級 803 36 4.5% 1回
明石・タコ検定 530 442 83.4% 2回
姫路観光文化検定 945 412 43.6% 1回
有馬学検定 269 205 76.2% 1回
岡山文化観光検定 1063 967 91.0% 1回
萩ものしり博士検定 234 214 91.5% 1回
宇和島「通」歴史・文化検定 71 11 15.5% 1回
九州観光マスター検定 3級 2090 1660 79.4% 2回
2級 662 269 40.6% 1回
長崎歴史文化観光検定 3級 1326 1174 88.5% 1回
2級 558 431 77.2% 1回
佐世保検定 105 1 1.0% 1回
鹿児島観光・文化検定 2292 2092 91.3% 1回
※受検者数、合格者数は累計 ※明石タコ検定は2回目を開催済(受検者580人)だが合格者を集計中のため、データに含めず  

 昨年から今年にかけて、地域の歴史や文化の知識をテストで検定する「ご当地検定」ブームが全国に波及した。今後も新たに導入する地域が目白押しだ。そこで、ブランド総合研究所では、各地域の主なご当地検定の受検者数や合格者数、合格率を独自集計し、その実態を探ってみた。

 最多受検者数を誇るのは、京都検定で、過去2回の開催で2万2千人を超える。それに、金沢検定(2998人)、九州観光マスター検定(2752人)、鹿児島観光・文化検定(2292人)、そして、2003年にスタートしたご当地検定のはしりである東京シティガイド検定(2085人)などが続く。

 京都検定では、「全国の京都ファンのおかげ。広報活動も展開し、マスコミ機関にも多数取り上げられた結果」(京都商工会議所検定事務センター)と分析。講習会や講演会、研修会などを数多く開催していることも受検者の獲得につながっている模様。2004年の第1回は、京都府在住の受検者の割合が70%、大阪府が10%、その他が20%だったが、昨年の第2回では、京都府58%、大阪府11%、その他31%と府外受検者が多くなっていることも注目すべき点だ。

 また、金沢検定は、「北陸初のご当地検定であり、マスコミ報道が多数に上るなど注目度が高かった」(金沢検定試験実行委員会)、九州観光マスター検定は、「地元のタクシー会社、旅行会社、JR九州、西鉄などを訪問し受検のお願いをした結果、観光関連の受検者が数多く集まった」(福岡商工会議所企業研修グループ)と要因を説明する。

●今後のご当地検定の実施予定  
検定名 実施予定年月
まるごと浜松検定 2006年7月
房総(千葉)学検定 2006年7月
白山センター試験 2006年9月
長岡京市観光・歴史検定 2006年9月
会津ものしり検定 2006年10月
江戸文化歴史検定 2006年11月
越中富山ふるさとチャレンジ 2006年11月
検定お伊勢さん 2006年11月
ジュニア金沢検定 2006年11月
ジュニア京都検定 2006年11月
宮島検定 2006年12月
四国観光検定 2006年12月
奈良まほろばソムリエ検定 2007年1月
熊本観光文化検定 2007年2月
富士山検定 2007年2月
松本検定 2007年2月
函館シティガイド検定 2007年3月
かながわ検定 2007年3月
新潟市観光・文化検定 2007年3月
但馬検定 2007年3月
広島千客万来ガイド検定 2006年度
六甲・摩耶学検定 2006年度
丹後ふるさと検定 2007年度
篠山検定 2007年度
松江検定 2007年度
びわこ検定 2007年度以降
大阪検定 未定
※まるごと浜松検定は3級(新聞紙面試験)を5月に実施。1、2級も7月1日に実施し現在集計中  

 合格率の最難関は、金沢検定(中級:2.2%、初級:5.6%)、京都検定(1級:4.5%、2級:19.9%、3級:36.3%)、佐世保検定(1.0%)など。金沢検定は100問中80問以上の正解で合格、京都検定は2級、3級が100問中70問以上の正解、1級は語句穴埋め式問題50問と小論文式問題で80点以上の正解で合格、佐世保検定は100問中90問以上の正解で合格と、ハードルを高く設定。問題の難しさもあり、低合格率の“狭き門”となっている。

 金沢検定では、「出題ジャンルが広範囲にわたったのが原因かもしれない。ただし、今後も問題のレベルや合格基準を下げるつもりはない」(金沢検定試験実行委員会)。それに対して京都検定では、現状を見守りつつも、問題のレベルに関しては、今後検討していく方針のようだ。佐世保検定は、今年9月の第2回検定試験では、100点満点をプラチナ、90点以上をゴールド、80点以上をシルバー、60点以上をブロンズと、点数別の合格基準を新たに設け、合格者を増やす方針だ。

 一方、ナマハゲ伝道士検定、信州観光文化検定、伊賀学検定、彦根城下町検定、岡山文化観光検定、萩ものしり博士検定、鹿児島観光・文化検定など合格率が90%を超える検定もあり、難易度の設定はご当地ごとに様々だ。

 合格のハードルを高くしすぎると、検定の希少価値は向上するが、認定者が増えなかったり、受検者の不満を買うなど普及の妨げになりかねない。逆に、ハードルが低いと普及率は高くなるが、検定価値の低下を招く恐れがある。合格のレベル設定は、検定の目的や意義にも関わる問題であり、ご当地検定の今後の課題の1つといえよう。

 ご当地検定は、これからも実施予定がぎっしり詰まっている。地域のファンの醸成、観光関連人材の養成、地域ブランド構築の手法として、注目を集めそうだ。

※京都検定は京都商工会議所の登録商標

2006年7月18日


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