外国人観光客からも大注目!1000人超のサムライが大集結

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2017年10月5日

2012年4月7日(土)、山梨県甲府市で開催された第41回信玄公祭りで「サムライの最大集合記録」のギネス世界記録挑戦が行われた。サムライに扮していたのは山梨県内の市町村職員や、地元企業の社員。歴史ある武者行列の形式を崩さずギネス世界記録にも挑戦するという大変なチャレンジだったが、ギネスワールドレコーズの公式認定員により1人1人確認が行われ、見事1061名で世界記録に認定された。

信玄公祭りは1970年に始まり今回で第41回を数える、甲府最大のイベント。今回は武田信玄役に俳優の沢村一樹氏を迎え、1500名近い24将の武者行列を史実に忠実に再現した。挑戦エリアの関係で全てのサムライが認定の対象とはならなかったこと、姫君や巫女などは対象にならなかったことから、公式記録人数は1061名だった。

 

信玄公祭りでは”世界一の武者行列”が見どころだが、ギネス世界記録にはこれまで同様の記録がなかったために、新たな挑戦カテゴリー作成を行うことになった。今回の挑戦の競合となるのは「ラストサムライ」はじめ、多数のエキストラが出演するサムライ映画。ギネスワールドレコーズの記録管理部が数週間にわたるリサーチを行い、「今回の挑戦が1000人を超えればギネス世界記録として認める」という条件のもとで新規カテゴリーへの挑戦が認められた。

挑戦が決まっても、課題は山積み。「鎧姿」の定義を決めるためにロンドン本社に日本の伝統を説明し、何度もガイドライン(挑戦ルール)の修正を依頼。ガイドラインの完成までに実に3ヶ月を要した。

また、武者行列という既存のイベントの中で、式典の進行を妨げず1000名を超える人数をカウントしなければならないとあって、祭りの実行委員会と地域活性化委員会の間でも、何度も綿密な打合せを実施。イベント直前まで挑戦エリアや参加人数の微修正を行った。

挑戦当日はギネスワールドレコーズの公式認定員が2名会場入り。挑戦の2時間前から、甲府駅前の挑戦エリアや証拠映像の撮影ポイントについて入念な最終チェックを実施。期待も大きい反面、不安も拭いされないままに、サムライ入場の16時半を迎えてしまった。祭りの実行委員会メンバーは、入場してくるサムライたちにギネス世界記録挑戦への協力を依頼。声を枯らして隊の整列に走り回った。

駅ビル屋上から見たサムライたち

計測開始は予定より数分遅れの16時54分。2名の認定員が1000人以上に及ぶサムライたちの衣装を1人ずつ確認しながらカウントを始めた。挑戦中は祭りの実行委員も挑戦エリア内に立ち入ることができないため、外から祈るような気持ちで見つめるしかない。イベント進行上、人数のカウント時間が15分ほどしかとれず、何かアクシデントがあればカウントが終わらないかも・・・そんな危うい状況ではあったが、やはり認定員の手つきは慣れたもの。刀や弓矢を持った侍でごった返す中、最後の一人まで冷静に計測していた。

その後、サムライたちはいよいよ出陣。駅前広場から大通りを下り、帰陣式の行われる舞鶴城公園まで行列は続く。観光客が勇壮なサムライたちの姿に沸く中、認定員は必死の集計作業に追われていた。自分たちのカウントした人数だけでなく、証拠ビデオを見ながらガイドラインの違反者がいないかどうか再度のチェックを行う。険しい表情を浮かべながらビデオチェックを行う認定員を前に、祭りの実行委員たちはただただ固唾をのんで見守ることしかできない。

そして待つこと1時間。「結果が出ました」という認定員の呼びかけで、実行委員たちが緊張の面持ちで集まってきた。「ビデオチェックの結果、数名のガイドライン違反者が発見され、彼らは失格になってしまいました。ですが、ギネス世界記録としての規定により、今回の挑戦は有効と認めます!サムライの人数は1061名で、ギネス世界記録に認定します!」実行委員たちは一様に安堵の表情を浮かべ、事務所内は拍手で沸き返った。

認定証が授与されたのは、帰陣式と呼ばれる、武者行列最後の式典の中。「お館さま、申しあげたき儀がございます」という軍奉行の言葉で、認定員がステージ上へ。「今回の挑戦をギネス世界記録に認定します!」と発表され、認定証が信玄公に手渡されると、サムライも観客も大盛り上がり。山梨の財産がまた一つ増えた挑戦となった。

記録名:Largest gathering of samurai
記録:1061人
認定日:2012年4月7日

※紹介している記録は挑戦当時のものです。現在は記録が更新されている可能性があります。

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