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BRIレポート

■日光市、市民・企業・行政一体型の「フードタウン日光」事業立ち上げ

 栃木県日光市が「フードタウン日光」事業を立ち上げ、その活動を支える市民サポーター会員の募集を11月11日から始めた。この事業は、日光市内にある食品企業とその商品を多くの市民に知ってもらうことで、消費を促し、日光市の食品産業を活性化することを目的としている。同時に「食の町、日光」を内外にアピールすることも視野に入れている。

 「フードタウン日光」事業は、日光市が市内の食品産業を盛り上げるためになにかできることはないか、と検討を始めたことがきっかけとなっている。市の主旨に賛同した市内の食品関連企業15社が中心になって、今年2月に設立した「食の産業都市推進協議会」が事業を主導する。この事業に協賛する企業は、清酒などを主に取り扱う渡邊佐平商店や片山酒造、ゆばを製造している太子食品工業や日光ゆば製造、漬物を製造・販売している樋山昌一商店、和菓子を扱う虎彦製菓、石田屋、丸彦製菓、洋菓子製造のアサバ、調味料製造の高橋弥次右衛門商店、パン製造の金谷ホテルベーカリー、こんにゃくを主に取り扱う野口食品商会など、幅広い分野にわたっている。

 今回市民を中心に1000人の無料のサポーター会員を募集し、会員には会員証を発行するとともに協賛企業の商品を割引購入できるなどの特典を提供する。さらに、協賛企業の商品情報を掲載した会報誌を季節ごとに会員に送付する予定だ。これにより会員が企業や商品を、ほかの人たちにも広める役割を担ってくれることを期待している。また企業側から情報を伝えるだけでなく、会員から企業に対する意見や感想などを集め、市民の生の声を企業にフィードバックすることで、商品の改善や新商品の開発などを促し、「日光市の食品産業を活性化させたい」(市商工課)としている。将来的にはこの活動によって「新たな雇用創出等につなげる」(同課)ことも期待している。

 日光市は観光都市としては国内有数の知名度を誇っているが、食に関する知名度は同県内の宇都宮市にはおよばない。ブランド総合研究所が2007年6月に実施した「地域ブランド調査2007」によると、日光市は栃木県内では魅力度1位、全国順位は21位となり、全国126位の那須塩原市(県内2位)、同128位の宇都宮市(同3位)を大きく引き離している。しかし、産品購入意欲項目の「食品」においては、宇都宮市の31.4ポイントに対し、日光市は13.7ポイントにすぎない。さらに、市区町村の地域資源に対する評価項目「食事がおいしい」では、宇都宮市の20.3%に対し、日光市はわずか1.8%にとどまっている。

 地域活性化を進める上で、地元住民の声や視点を商品開発やサービス改善などに生かすことは重要だ。「フードタウン日光」事業を推進する際に、市民を対象にしたサポーター会員制度は事業の柱と位置づけるべきだろう。 市民・企業・行政が一体となり、食品分野での日光活性化を目指す試みとして、「フードタウン日光」事業に注目したい。

「食の産業都市推進協議会」参加企業一覧

(株)石田屋

(株)金谷ホテルベーカリー

(株)高橋弥次右衛門商店

(株)アサバ

日光ゆば製造(株)

(有)野口食品商会

丸彦製菓(株)

(株)樋山昌一商店

太子食品工業(株)

(株)渡邊佐平商店

(株)太堀

片山酒造(株)

富士食品工業(株)

虎彦製菓(株)

メルシャン(株)

 

 

2007年11月18日

 


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