地域において新事業展開を図ろうとする中小企業などに対して、都道府県や地域金融機関などが一体となって組成するファンドで資金供給や経営支援を行う「地域中小企業応援ファンド」の第一号案件が決定した。
青森県の「あおもりクリエイトファンド」、新潟県の「にいがた産業夢おこし基金」、大阪府の「おおさか地域創造ファンド」の計3案件に対して、独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が融資を行う。
ファンドには2種類あり、「スタート・アップ応援型」はファンドからの助成、または、ファンドから助成を受けた支援先からの経営支援を受けることができ、「チャレンジ企業応援型」はファンドを運営する事業会社の審査を通過すれば、ファンドによる株式取得などの資金供給と踏み込んだ経営支援(ハンズオン支援)を受けることができる。
あおもりクリエイトファンド(青森県)は、チャレンジ企業応援型で、ファンド規模は22億円(うち中小機構10億円)。電気機械・精密機械等の先端産業、食品・木材等の地場産業、情報関連産業などの地元中小企業を支援。財団法人21あおもり産業総合支援センターを中心に、県、商工会議所、大学等が一丸となり、産学官のハンズオン支援(案件紹介、経営指導、販売支援等)体制を構築する。
他の2案件はスタート・アップ応援型で、にいがた産業夢おこし基金(新潟県)はファンド規模125億円(うち中小機構100億円)。県の政策目標である「産業の高付加価値化」を実現するため、特に技術開発に重点を置き、わざづくり助成事業(中小企業の新技術開発への助成)と地域技術基盤高度化支援事業(公設試、大学、中小企業の連携による技術開発への助成)を行い、成果は産業界へ移転する。
おおさか地域創造ファンド(大阪府)はファンド規模200億円(うち中小機構160億円)。府内を9ブロックに分割し、ブロックごとに市町村、商工会等の意見を取り入れた「地域活性化プラン」を策定。これにより、各地の特徴、ニーズを反映し、地域による主体的な取組を促進する。
関連情報:
「地域中小企業応援ファンド」の第一号案件の決定について
http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/chiiki/070608fund_1stkettei.htm
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