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■エルメスの「バーキン」「ケリー」のそっくりバッグ、輸入差止め

 東京税関は5月15日、フランスの高級ブランド「エルメス」の形に似たバッグの輸入差止めを決めた。同社日本法人「エルメスジャポン」が不正競争防止法に基づいて申し立てを行っており、それに応えることとなった。

 今回輸入差し止めが認められたのはエルメスの高級バッグ「バーキン」と「ケリー」。これまでは形が似てもロゴマークなどが異なれば輸入を止められず、ネット販売などで模倣品が大量に売買されていた。国内で流通する偽ブランド品の約8割は輸入品といわれ、ほかのブランドメーカーでも差し止めを求める動きが広がりそうだ。

 政府は2005年に関税法改正で、外観が酷似した模倣品の輸入を停止できる申請制度を設けていた。しかし、申請には商品の外観に特殊性があったり、社会的に認知度が高いなど証明がむずかしいような条件があるためにこれまでに申請が受理されたのは2件。申請のための資料準備に膨大な時間を要してしまうことも適用数が少ない理由と見ている。

 原材料高騰により、高級ブランドや宝飾・時計、輸入車などの消費冷え込みが目立ってきていることが、こうした類似品の購買を誘発する要因となっている一面もある。しかしながら、ブランドとは消費者の信頼と期待に応えるものであり、今あらためて「本当の価値」を訴求するタイミングであり、あらためて「ブランドリスク」というものに正面から向き合わなければならない時期なのかもしれない。

関連情報:
税関   http://www.customs.go.jp/

2008年6月7日




 

 


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