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　北海道の札幌と函館、旭川、釧路、帯広、北見の６市が連携して、北海道全体の活性化を目指す「中核都市市長会議」（仮称）を創設する。上田文雄・札幌市長の呼びかけに各市が応じ、今秋にも初会合を札幌で開く予定で調整している。各地域の特産物を札幌を中心にして全国へ発信したり、道産品の価値を高めるアイデアなどについて議論する。

　北海道では2007年12月に「新・北海道総合計画−北の未来を拓くビジョンと戦略−」を策定し、人口規模が一定以上で、行政をはじめ経済、医療、教育、文化などの面で高度な都市機能をもつ札幌市、 函館市、旭川市、釧路市、帯広市及び北見市を「中核都市」と位置づけ、これらの都市を核とする６つの計画推進上のエリアを「連携地域」として設定している。

　この北海道みらいづくり戦略では、「食」「観光」「ものづくり」「高齢者」「子ども」「エネルギー」「自然環境」「コミュニティ」の８分野を重点項目ととらえている。 「食」分野では、「安心をすべての食卓へ、食ブランド強化戦略」をテーマに、　安全性と品質に徹底してこだわる食づくりを進め、すべての消費者から信頼され、世界に通用するブランド 力をもった道産食品を供給する力強い食産業を構築する。

　「観光」分野では、「世界が集い、地域が輝く観光のくにづくり戦略」をテーマに地域全体が結集し、北海道ならではの魅力を育み、世界があこがれ、訪れた人々を魅了する「感動のくに・北海道」を形成する。

　「ものづくり」分野では、「経済の自立をリードする、ものづくり産業振興戦略」をテーマに、本道経済をけん引するリーディング産業、地域経済を底上げする個性豊かな産業を道内各地に集積し、ものづくり産業が先導する自立型の産業構造をつくる。

　「高齢者」分野では「シニアが輝く、いきいき社会戦略」をテーマに、高齢者が健康で生きがいをもって暮らし、経験豊富な高齢者が支える活力に満ちた社会を構築する。　

　「子ども」分野では、「社会で取り組む、のびのび子育て戦略」をテーマに、子育て中の親の働き方を見直すとともに、子育ての素晴らしさを地域社会全体で分かちあえる、子どもたちにやさしい社会を構築する。

　「エネルギー」分野では、「次代につなぐ、新エネルギーフロンティア戦略」をテーマに温室効果ガスの排出を抑え地球温暖化の防止に貢献する、地域資源を活用した自立型の新エネルギーを利用する社会を構築する。

　「自然環境」分野では、「未来へ贈る、人と自然の共生社会創造戦略」をテーマに豊かな北海道の自然環境の価値を損なわない適正 な保全と利用を進めるとともに、自然環境への負荷を低減することにより、人と自然が共生する美しい社会を構築する。

　「コミュニティ」分野では、「信頼の絆で支える、地域力増強戦略」をテーマに多様な主体が連携して身近な課題を解決し、地域の 価値を高める力である「地域力」の育成・向上を進め、活力ある地域社会を構築する。

　道としてこれらのテーマを推進していく中で、中核都市と定めた6都市 の首長が集まって話をする場がなかった。6市が連携していくことで、北海道が持つ潜在力を高めていきたいとしている。