■弘前市でジャパン漆サミット開催、漆器産業の今後を議論 |
5月16日と17日の2日間にわたり、全国の漆器産地の首長が一堂に会する「第18回ジャパン漆サミット」が開催された。
今回は津軽塗りの産地である青森県弘前市が開催地となり、漆器産業の振興策について意見交換が行われた。
ジャパン漆サミットは、経済産業大臣から「伝統的工芸品」として指定を受けた全国の漆器産地の市町村長を委員とし、
産地を抱える自治体が主催して漆器産業の振興支援策を協議することを目的に昭和63年より開催している。
漆器産業は製造品出荷額が1991年の約1400億円をピークに、2001年には約560億円まで落ち込んでおり、バブル景気の崩壊以降、
漆器の需要は大幅に縮小している。
生活様式の西洋化や、大量生産された生活用品の普及、アジア各国からの安価な類似品の輸入などに加え、現代の消費者ニーズに合わせた商品開発が行われてこなかったことが、
漆器市場縮小の原因となっている。
また、漆器製品は一部ブランドを除き、その存在が限られた範囲でしか知られておらず、漆器製品のもつ良さや日常生活のなかでの活かし方などについての情報がほとんど提供されていない状況にある。
今回の漆サミットでは弘前市が「地域ブランド商標の取得に向けての各産地の取り組みや支援」について提案、各自治体が協議した。
●漆サミットの構成自治体
No. |
市町村名 |
産地名 |
担当部課 |
1 |
弘前市 |
津軽塗 |
商工労政課 |
2 |
盛岡市 |
秀衡塗 |
商業観光課 |
3 |
二戸市
(旧:浄法寺町) |
浄法寺塗 |
企画課 |
4 |
大崎市
(旧:鳴子町) |
鳴子漆器 |
鳴子総合支所
観光農林課 |
5 |
湯沢市
(旧:稲川町) |
川連漆器 |
産業経済部
商工観光課 |
6 |
会津若松市 |
会津塗 |
観光商工部
商工課 |
7 |
鎌倉市
|
鎌倉彫 |
産業振興課 |
8 |
小田原市 |
小田原漆器 |
経済部 産業政策課 |
9 |
新潟市 |
新潟漆器 |
産業経済局
商工労働部
商工振興課 |
10 |
村上市 |
村上木彫堆朱 |
商工観光課 |
11 |
塩尻市
(旧:楢川村) |
木曽漆器 |
経済事業部
商工課 |
12 |
高山市
|
飛騨春慶 |
商工課 |
13 |
高岡市 |
高岡漆器 |
産業振興部
工業振興課 |
14 |
金沢市 |
金沢漆器 |
産業局
工業振興課
ファッション産業振興室 |
15 |
輪島市
|
輪島塗 |
産業部
商工業課 |
16 |
加賀市
(旧:山中町) |
山中漆器 |
山中温泉支所 振興課 |
17 |
鯖江市 |
越前漆器 |
産業部 |
18 |
小浜市 |
若狭塗 |
商工振興課 |
19 |
京都市
|
京漆器 |
商工部伝統産業課 |
20 |
海南市 |
紀州漆器 |
産業経済部
商工振興課 |
21 |
山口市 |
大内塗 |
商工振興課 |
22 |
高松市 |
香川漆器 |
商工労政課 |
23 |
那覇市 |
琉球漆器 |
経済観光部
商工振興課 |
24 |
奥州市
(旧:衣川村) |
オブザーバー |
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関連情報:
ジャパン<漆>サミット http://www.ring-o.jp/japan_sammito/index.html
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