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▲ 現在も建築時の面影を残す旧官営富岡製糸場
(c)群馬県富岡市 |
群馬県は、富岡市内にある旧官営富岡製糸場を中心とした養蚕、製糸、織物等に関わる文化財をユネスコの世界遺産に登録することを目指して、各種活動を行っている。
富岡製糸場を核とした世界遺産登録への関心は徐々に高まってきており、富岡製糸場の見学者数も増加している。一方で、製糸場周辺と街なかへの来街者対策には課題が残されている。
県と市の共同プロジェクト「歩いて楽しいれんがの街プロジェクト」では、(1)市街地の歴史的建造物の活用方法の検討、土産物の活用等、周辺環境を魅力あるものとするための方策、(2)各方策の戦略的な実施プラン(人を集められるイベント等ソフトウェアの検討、富岡製糸場に関連のある、ストーリー性のある周辺観光コースの提案、ブレーンストーミングによりシーズを探す)について検討を行う。
プロジェクトは養蚕製糸織物関係者、富岡市民、富岡市職員、県職員等18名で構成し、2006年1月末〜2月末にかけて、3回の会合を開く予定という。
同県では、昨年度「世界遺産“光”PJ」が実施され、近代産業遺産の認識・保存・活用のために13の施策提言が行われた。すでに基礎資料の作成、ガイドの組織力強化・質的向上などが実施され、その他の課題についても各種協議会等で検討を行っている。
旧官営富岡製糸場は、明治5年創業。日本で最初に洋式機械を導入した官営機械製糸場で、建物も日本初の煉瓦造りの洋風建築。 日本の近代工業史の記録として建物の大部分は保存され、現在も当時の面影を残している。
関連情報:
群馬県 世界遺産推進室 http://www.pref.gunma.jp/seisaku/tomioka/indexf.htm
富岡市ホームページ http://www.city.tomioka.gunma.jp/index.htm