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水戸街道「取手宿」発表披露会の案内。中央に見えるのがロゴマーク |
茨城県取手市の漬物や清酒などの地場産品の老舗5社が共同で、統一ブランド・水戸街道「取手宿」をつくり、3月21日、同ブランドを冠した新商品の発表披露会が、地元で市民など約400名を集めて盛大行われた。このほど発表された新商品は、「新六のわっしょい漬」(新六本店)、「甘露ひしほ」(戸祭貞次郎商店)、「見透し漬」(山中屋)、「金門」(金門酒造)、「君萬代梅清酒」(田中酒造店)の5品。発表披露会は、市内本陣通りにある田中酒造店内で、に行われ、お囃子が流れるなかこれら新商品が披露され、試食・試飲がはじまると、場内は大いに賑わった。
同ブランドは、水戸街道「取手宿」プロジェクト実行委員会(委員長:田中秀・新六本店社長)が中心となり、新六本店、戸祭貞次郎商店、山中屋の漬物メーカー3社と、金門酒造、田中酒造店の清酒メーカー2社が参画してつくりあげたもの。老舗が力を合わせて統一ブランドを発表することで、取手の街ブランドをつくり、地域再生を目指している。
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水戸街道「取手宿」ブランドを冠した新商品 |
このプロジェクトは、中小企業庁(経済産業省)、茨城県商工労働部の平成17年度地場産業等活力強化事業費補助金(開発・高付加価値化支援事業)の認定を受け、2年がかりで進められてきた。デザインの開発では東京芸術大学「取手キャンパス」が協力し、消費者モニターの意見を積極的に取り入れるなど、民発想の産・官・学連携の産業振興プロジェクトとして注目されている。
ブランドの認定については、@地元の厳選素材を使用している、A独創的な技術がある、B伝統の中に現代の趣向が活きている、C意匠が優れている、D価格が適正である、という5項目を満たしていることが条件となる。発表を機に、ブランド認定機関として、「水戸街道「取手宿」お墨付き認定委員会」(委員長:澤井和男=アトリエEarth First代表)も設置され、ブランドの価値を高めながら、良質の地場産品の開発につなげていく計画。ちなみに認定委員にメーカー関係者は含まれておらず、公正なブランド管理を徹底させていく考え。
今後は、国際的大観光時代“ビジット・ジャパン”に対応し、水戸街道「取手宿」物語編集、英文表記、老舗店頭装飾、新四国・相馬霊場八十八ヵ所巡りの整備などの長期的な取組みにもブランド視点で着手したいとのこと。
「取手は水戸から江戸の道中にあって本陣を構え、水戸黄門も宿をとった由緒正しき所。これをきっかけに、なんとか街に賑わいを取り戻していきたい」と、ブランドの立ち上げに携わった中心人物の一人、田中秀委員長の思いは熱い。
関連情報:
平成17年度「地場産業等活力強化事業費等補助金」の採択について http://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/chusho/jiba/20051024jibasaitaku.html