今年5月に発足した奥能登ウェルカムプロジェクト推進協議会が、早速本格的な活動をスタートしている。5月21日には、石川県出身の写真家で現在大阪芸術大学教授も務める織作峰子氏が、奥能登の豊かな自然や寺社などの建造物、そこに暮らす市民を写真とともに紹介するWebサイト「能登回廊100選『詩季織々』」を開設。従来の観光スポットから離れて地元民の息づかいが伝わってくるわき道や旧道を巡り、織作氏ならではの視点で奥能登が持つ日本の原風景的な魅力をアピールし、観光客の誘致につなげるのが狙い。毎月1回の更新予定で、最終的には写真エッセイ集「能登回廊100選」としてまとめる予定だ。
奥能登ウェルカムプロジェクトは、過疎化が進む奥能登地域の交流人口の拡大や地域活性化を目的とするもの。観光客により料理店、宿泊施設、土産物店などが潤うようなビジネスモデルの検討や、石川県、輪島市、珠洲市、穴水町、能登町、民間事業者、団体などが広域連携により、官民一体となって観光客を受け入れるシステムの検討などを進める。推進協議会のメンバーは30名。会長は石川県企画振興部長、副会長は奥能登2市2町の副市長、副町長、委員は学識経験者、民間事業者、地域づくり団体の関係者が務める。協議会の開催は年3回としている。
織作氏以外の活動では、県出身の道場六三郎氏のプロデュースによる能登の食材を活かした創作料理を、「奥能登食彩紀行」と銘打ち、地元の民宿などと協力して期間限定で提供する案も出ている。期間は今年12月〜来年2月にかけて。奥能登2市2町の食祭イベントとの連携も模索する。また、海外の学生を中心とした体験交流ツアーの受け入れ、「能登回廊100選」で発掘した観光資源を基にした奥能登版シーニックバイウェイ(風景街道)のルートづくりなども計画する。
同プロジェクトは、震災で大打撃を受けた能登半島の観光を復興する意味でも、重要な位置付けとなる。また、7年後の平成26年度にも予定されている北陸新幹線金沢駅開業も視野に入れての活動となる。
関連情報:
奥能登ウェルカムプロジェクト推進協議会 http://www.pref.ishikawa.jp/shinkou/okunoto.w.p/index/index.html
能登回廊100選「詩季織々」 http://www.notohantou.net/kairou/index.html
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