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■学生の視点を取り入れて、商店街活性化成功モデル――名古屋市

小学生からデザインを募って決まった商店街の顔「さくらっぴー」
 学生の視点を取り入れて商店街活性化に成功したとして、愛知県による商店街活性化の成功モデル作りで始めた「活性化モデル商店街」事業の対象に桜山商店街が指定された。2004年から始まった、大学生とのコラボレーションが注目されたのである。

 名古屋市昭和区の桜山商店街は、名古屋駅から地下鉄で約15分の場所に位置する。桜山商店街の集客拠点となっているのは、「駄菓子屋さくらやまーけっと」。空き店舗であったスペースを利用して、商店街が運営している。この駄菓子屋を発案したのは、商店街ではなく名古屋市立大学の経済学部の学生たち。空き店舗の改装は、芸術工学部の学生が手作業で行った。桜山商店街を盛り上げる起爆剤となったのは、学生たちの自由な発想からなのである。

 学生とコラボレーションするきっかけとなったのは、2004年の学祭の資金集め。当時、地下鉄の開通に伴い市内中心地へ人が流出し、商店街が活気を失っていた。その現状に学生たちが「シンボルマークを作る」ことなどを提案したのである。それから、学生と二人三脚の商店街の活性化が始まった。シンボルマークのほか、優良店認定などさまざまなアイディアが出された。特に店主たちが驚いたのが、学生が提案した優良店の基準の内容。「トイレには予備のトイレットペーパーが置いてあるか」は、店主たちにとっては予想外の内容であった。こうした、消費者目線での基準策定ができるのも消費者としての視点を持つ学生ならではである。

 後継者不足に悩み、高齢化した商店街会員、青年部でアイディアを捻り出そうと四苦八苦しているという商店街は多い。しかし、成果が上がらず「高齢化」という壁を乗り切れなかったと、シャッターを下ろす店は、ひどい市では年間2000件にも上るという。しかし、後継者ではなくても、こうした地域の若い世代を活動に巻き込むことができれば、桜山商店街のように新たな風を吹き込むことができる。後継者不足で悩む商店街がこれを参考に、積極的に若者の声を取り入れるようになれば、また新たな事例が生まれる足がかりになるかもしれない。

関連情報:
桜山商店街ホーム ページ
 http://www.sakurayama.net/

2008年5月18日




 

 


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