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■“なにもない”ことをPR!?笹戸温泉、散策図で田舎PR

 愛知県豊田市にある笹戸温泉。その歴史は古く、起源は室町時代にまでさかのぼる。歴史は長いが「なにもない」。その「なにもない」ことを前面に押し出してPR活動を開始した。

 県道11号沿いの小渡地区の手前3.5キロの地点にある。現在6軒の旅館・ホテルが並ぶ。1950〜60年代には自動車関連企業の従業員、80年代には全国から観光バス客でにぎわい、年間6万人訪れた年もあった。しかし、交通網の整備で「行き来に宿泊するほどの時間がかからなくなった」ことを発端に客が激減した。現在は年間4万人程度で旅館も2軒廃業に追い込まれた。このままではいけないと、2006年有志で「笹戸温泉振興会」が立ち上げられたのである。

 観光資源の洗い出しなどを行うも、目立った資源が見つからない。もともと足助地区や小原地区の周辺観光に頼っており、笹戸には大きな名所がなかった。しかし、名古屋方面などの外部の人からすれば「何もないのがいい」という声が寄せられた。そこで、振興会では1年かけて、周辺を歩いてもらうための散策マップを作製。開発されていない「自然」を前面に打ち出したPRが進められたのである。

 地域そのものが観光スポットとなることで、滞在時間を延ばすことも期待される。そのためにも、散策マップにつづく工夫が必要となってくる。今回の「なにもない」というコンセプトを皮切りに、しっかりとしたターゲティングを行うなどして観光先進事例として注目されれば、多くの同じような課題を持つ地域に好影響が与えられることであろう。

 「なにもない」笹戸温泉の今後の取り組みに注目したい。

2008年6月1日




 

 


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