京都府が、京都市以外の府内市町村への観光客増加に向けた旅行企画を作成し、来年度から旅行代理店各社への売込みをかける。現在、大学教授や観光協会、NPO関係者などによる10人程度のチームを結成し、舞鶴や福知山、綾部、山城、南丹など各地域を精力的にまわり、観光資源の発掘、分析を進めている。付加価値の高い資源をピックアップし、テーマやターゲットを設定した上で、ツアー案などを作成。来年3月には旅行会社向けの体験ツアーを実施し、意見や批評をもとに検証した上で、ブラッシュアップをかける。
ツアー案では、例えば、08年は源氏物語が世に出てからちょうど千年に当たる記念年であることから、ゆかりの地である宇治市などを巡るコースを検討。また丹波は京野菜の一大生産地であり、京料理の食材のルーツを辿るツアーも有力候補のひとつ。他にも戦国武将・明智光秀に焦点を当て、京都市以外の丹波亀山城、福知山城などを周るツアー案などが挙がっている。
現在年間観光客数は京都市の約4700万人に対し京都市以外は約2300万人。2010年に京都市は5000万人、京都市以外は3000万人を目標とする。「京都ブームといっても、それは市内の話で、市外には及んでいない。厳しい目標だが、従来と違う視点で観光資源を捉え、発信することで達成したい」と、京都府商工部観光コンベンション室では話している。
関連情報:
京都観光情報 http://www.pref.kyoto.jp/enjoy.html
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