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■大阪商工会議所、「商店街・賑わいプロジェクト」始動

 大阪商工会議所は5月19日、地域商業の活性化支援を目的に実施する「商店街・賑わいプロジェクト」を発表した。プロジェクトでは、地域商業の核である商店街の振興・活性化に向けて、「商店街活動の財源確保」「商店街における人材の育成・交流」「地域資源の積極的な活用」「商店街と地域との連携促進」「駐輪問題など地域課題の解決」の5項目を課題に掲げ、各種支援事業を随時展開していく。

 第1弾事業として、商店街向けの各種補助金制度などの施策を経営指導員が市内250箇所の商店街を訪問して紹介するキャンペーンなどを実施。また同所中小企業振興部内に「商業振興施策サポートデスク」を設置し、相談等に応じる準備をしている。そのほかにも、6月上旬にはPR用のパンフレットの作成や、7月中旬には商店街関係者に向けた説明会が予定されている。

 今回、大阪商工会議所の振興の取り組みとして注目したいのが、多角的なサポートである。単発的な活性化を目指すものではなく、人材面、財政面、地域連携、資源活用など段階的にサポートを試みる。また、指導員が自ら商店街に出向き、現状を把握しながら施策をPRするという点も、人と人のつながりを考えてのことかと伺われる。

 商店街のみならず、地域も同様に「顔の見えない」支援や補助金は、「顔の見える」それよりも効率的ではないケースもある。つまり、お金があれば解決するような問題以上に、複雑な課題が商店街や地方には山積しているのである。特に、今回大阪商工会議所が行う支援の中の「商店街における人材の育成・交流」は、お金では解決しない。指導員やサポートデスクが商店街店主らと信頼関係を築くことで、根のしっかりとした活性化や商店街のブランド化につながることが望まれる。

「商店街・賑わいプロジェクト」  
主要課題 プロジェクト 内容
財源確保 商業振興施策キャンペーン 大阪市、大阪府、国の商店街振興の施策の趣旨や具体的な内容等を商店街や商業者にPRする。また、サポートデスクの設置をする。
ストリート広告モデル地域の開発・支援 商店街等の活動資金調達の一環として、ストリート広告実現に向けた支援活動を実施する。
人材育成・交流 商店街フォーラム大阪(仮称) 大阪・関西を中心とした商店街関係者によるフォーラム・交流会等を2009年に開催する。
まちづくり活動を推進する商業者の人材育成支援事業 まちづくり活動を推進する業者の人材育成およびネットワーク作りなどを目的としたセミナー・講習会を開催する。
地域資源活用 商店街マップの作成 商店街マップを支部にて作成する。
商店街観光実施の検討 商店街を地域の賑わいの拠点、文化や歴史の情報発信地としてとらえ、商店街観光の開発・普及につき検討する。
地域連携促進 集客施設と商店街の連携事業の実施検討 地域の集客施設やショッピングセンター等と商店街との連携・共生を図る事業の展開を検討する。
地域課題解決 商店街における地域課題への取り組み検討 駐輪問題など商店街が直面する各種問題の解決に向けての取り組みを検討する。

関連情報:
大阪商工会議所
 http://www.osaka.cci.or.jp/

2008年5月31日



 

 


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