■萩の観光支援に「お成り道」を整備、江戸時代の街並み再現へ |
山口県萩市の経済活性化を狙い、江戸時代の参勤交代に使われた街道「お成り道」を整備するとともに、古い町並みを再現して観光の目玉とする計画が動き出した。
江戸時代の大名、毛利輝元が参勤交代で江戸へ向かう道として整備された萩往還は、1604(慶長9)年に萩城を築城した後、城下町の萩と瀬戸内の港三田尻(現在の防府市)を結ぶ全長約53キロの街道。山陰と山陽を結び、民衆の重要な交通路となり、幕末には、維新の志士達が往来するなど大きな役割を果たした道路だ。
その萩往還の一部として、お成り道と呼ばれた萩博物館から田町商店街に至る1.5kmの道参勤交代道路を整備する。住民グループが株式会社お成り道」(資本金は9000万円)を設立、街並みを江戸時代風のレストランや土産店などにリニューアルし、観光の目玉にする計画だ。通り沿いの空き店舗や空き家への出店も全国から募集する。
また、同社と相互補完的に活動できる団体としてNPO法人「お成り道ねっと」も設立され、行政との橋渡し、補助事業の受け皿組織などの役割も担う。
2009年に1号店を開設することを目標にし、将来は年間観光客を100万人増やし、経済波及効果は100億円に及ぶと試算している。
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