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■中国で出願された「讃岐うどん」の商標に県など異議申し立て

 中国で「讃岐うどん」を表す「讚岐烏冬」が商標出願されて公告されたことを受けて、香川県とさぬきうどん協同組合、県製粉製麺協同組合、県農協は共同で中国商標局に対して、「讚岐烏冬」の登録を認めないよう異議申し立てをする。中国で「讚岐烏冬」が登録されてしまうと、香川県の讃岐うどん業者が中国に進出しても商品名に使用できなかったり、店舗に讃岐うどんの看板を掲示できないなどビジネス上の支障が出かねない。

 昨年、台湾の大手冷凍食品会社が台湾知的財産局に「さぬき」の商標登録を行い、日本から進出したさぬきうどん店が「さぬき」を名乗れないという問題が起きており、さぬきうどん協同組合の業関係4団体が県に問題処理を求め、同種の問題の予防を求める要望書を提出していた。

 これを受けて、香川県では中国や台湾などでの商標出願状況の監視を強化しており、昨年6月に上海在住の中国人が飲食店などの商標として出願していることを把握した。今年5月になって、中国商標局が異議を受け付ける公告を行ったため異議を申し立てることを決めた。

 中国の商標法によれば、告示日から3カ月以内に異議申し立てがなければ登録商標として認可される。いったん商標権が中国企業に帰属してしまうと、日本から中国の市場に登録された商標の産品を輸出した際に商標権侵害で訴訟を起こされかねない。

 中国では、2002年に広東省広州市のデザイン会社が「青森」の商標登録を出願し、2003年に青森県や県内24団体が中国商標局に異議申し立てを行って2008年2月に日本側の主張を認める裁定を出したなどの例が出ている。ほかにも、日本の県名や地名を中国で出願する動きが出ており、地域ブランドの維持の観点からも海外での商標出願にも目を配る必要が出始めている。  

2009年8月1日







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