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熱気を帯びた議論が交わされた北陸(日本)食品輸出シンポジウム |
「北陸(日本)食品輸出シンポジウム」(主催:ジェトロ金沢)が、3月8日、金沢ニューグランドホテルで開催され、生産者・食品関連団体、商社、行政関係等から約50名が集まり、北陸の農産物を中心とした食品の海外輸出促進について活発な議論が行われた。
ジェトロ金沢・山田尚史所長、石川県食品協会・山本勝美会長の挨拶の後、日本ブランド農業事業共同組合・安達茂夫理事長が、「ジャパンブランドを世界に発信する」と題して基調講演を行った。自らサクランボ農園を経営し、海外輸出の経験がある安達理事長は、「日本の農産物は海外に通用する」、「生産者の意識高揚にもつながる」と力説。
続いて、ブランド総合研究所・田中章雄社長が、特別講演「地域ブランドと北陸食品について」で、地域ブランドとは何か、その形成プロセス、ブランド管理の事例等を踏まえ、食品輸出を成功させるには、「希少性・品質を高め、食べ方を提案し、地域の魅力とつなげる」などの、地域ブランディングの視点が重要である旨を説いた。
また、タイ国三井物産・柴沼隆之副社長は、特別講演「海外(タイ)から見た日本の食材」で、親日度が高いタイで起こり、すでに定着した感すらある「空前の日本食ブーム」について紹介。日本については、長寿、裕福、健康、安全などのイメージが強く、それに対するあこがれがブームの背景にあるとの興味深い報告を行った。
パネルディスカッションでは、「海外に商品を根付かせるには食文化の輸出が重要」(田中社長)、「上海やタイの富裕層を狙うべき」(柴沼副社長)といった意見が飛びかい議論を深めた。
関連情報:
ジェトロ金沢 http://www.jetro.go.jp/jetro/offices/japan/kanazawa/