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特別分析レポート  第2回

情報接触度ランキング

  地域活性化への取組みにおいて、例えば観光施策が成功し来訪者を吸引するためには、まずその取組みを消費者に伝えることが重要である。そこで今回は地域ブランド調査2007より、情報接触に関する結果を見ていきたい。

 情報接触度は、「過去1年間にそれぞれの市について情報、話題などを見たり聞いたりしたことはありますか?」という問いに対して「何度も見聞きした」「見聞きしたことがある」「全く見聞きしていない」のなかから評価してもらい、それら加重平均して数値(点数)を算出している(なお、ここでは認知度の設問において当該市を「名前も知らない」と答えた人は算出の対象外としている)。

 今回、情報接触が最も大きかったのは夕張市で84.4点となった。昨年度は位(点)で、この一年間で大きく数字を伸ばした。原因としては、自治体の財政破綻に関するニュースなど全国的に報じられたことが考えられる。次いで2位には昨年度1位だった札幌市が65.3点、3位には横浜市が63.7点で、4位には同点で京都市と渋谷区が62.1点で並んでいる。また、特徴的な動きとしては前年度同ランキング62位だった宮崎市が今年度12位に浮上している点が挙げられる。6位以下については、【表1情報接触度ランキング】を参照されたい。

 また、政令指定都市ならびに東京特別区が上位20位中13市区入るなど、昨年度調査時は10市だったことから、さらに大都市が優位な情勢となっている。

■情報接触経路について

 上記の情報接触度の内実を把握するために、本調査では情報接触経路についても設問を設けている。情報接触経路は、情報接触の設問に対して「それらの情報を、以下のどれから得ましたか?」(複数回答可)としている。選択肢については【図1 情報接触経路に関する選択肢と系統の対応】を参照されたい。

 そして今回、それらの回答について、同様の性格を有す選択肢を5つに分類し、地域が消費者からどのような性格の情報経路を辿って情報を入手されているかを「コミュニケーションバランス」としてスコアを算出している。

 コミュニケーションバランス(以下CB)とは、情報接触経路に関する設問の選択肢をそれぞれ「物語系」、「旅行系」、「商品系」、「広告系」、「口コミ系」という5つの系統に分けてスコアを算出し、偏差値化した指標である(「事件やニュース」「その他のメディア」についてはCBには含まない)。

 地域ブランド調査2007個別報告書では、このCBを【図2】のようにグラフ化し地域が属する都道府県の平均と比較できるようになっている。

■情報接触度上位にみるコミュニケーションバランス

 【表2】は情報接触度ランキング上位20市区のCBのスコア、そして選択肢「事件やニュース」の回答者割合である。「事件やニュース」については、その情報発信が偶発性を多分に含んでいることからCBからは除外している。しかし、調査での平均点が高かったことから重要であると考え、ここでは個別掲載している。表では該当地域で最もスコアの高かった系統を色塗りして強調している。

 情報接触度ランキングで1位だった夕張市は「商品系」のスコアが91.7で最も高くなっている。しかし、例えば2位の札幌市と比較すると、CBのスコアが5つ全てにおいて低くなっている。そのかわり「事件やニュース」の数値が81.5%と経路別ランキングの2位新宿区の52.5%を大きく引き離しての1位となっており、これが情報接触度に影響を与えたものと思われる。

 情報接触度でも触れたが、自治体の財政破綻がニュースとして全国的に大きく取り扱われたことが要因として考えられるが、このような話題が消費者に深い印象を与えたのではなかろうか。

 次いで2位の札幌市については、「商品系」のスコアが他の系統と比較しても突出している。しかし、他系統においても全て偏差値が100以上となっており、非常に高いスコアでバランスを保っているともいえる。ただ、札幌市については本調査実施後の8月に当該市に本社を置く土産品でも有名な菓子メーカーの消費期限偽装などの不祥事が大きく取り上げられた。このような情報が地域に対してどのような影響を与えるのかが注目される。

 3位の横浜市は「物語系」が最も高く、128.1となっている。横浜市も5系統全てスコアが100以上となっておりこちらも非常に良いバランスで情報発信できているといえるのではないだろうか。

 また、情報接触度ランキングで挙げた12位の宮崎市は98.9で「広告系」が最も高かく、次いで高かったのが「商品系」の89.1という結果となっている。

 地域で最も高い数値を出した系統について上位20位をみると、「物語系」が6市区、「旅行系」が2市、「商品系」が8市、「広告系」が2市、「口コミ系」が2市区となっており、「商品系」、「物語系」が情報接触の要となっている地域が7割を占めるという結果となった。

 観光客誘致や特産品づくりなど、地域活性化に関する諸施策が全国各地で講じられている中、これをご覧の地域の取組みは(対象となる)消費者の耳に、目に届いているだろうか。今一度地域の情報戦略を点検してみてはいかがだろうか。

 

■ 情報接触度ランキング結果

順位 市区町村名 都道府県 情報接触度
1 夕張市 北海道 84.4
2 札幌市 北海道 65.3
3 横浜市 神奈川県 63.7
4 京都市 京都府 62.1
4 渋谷区 東京都 62.1
6 新宿区 東京都 61.9
7 名古屋市 愛知県 59.2
8 大阪市 大阪府 57.7
9 神戸市 兵庫県 56.0
10 世田谷区 東京都 54.3
11 仙台市 宮城県 52.0
12 宮崎市 宮崎県 51.4
13 小樽市 北海道 51.3
13 品川区 東京都 51.3
15 旭川市 北海道 50.9
16 函館市 北海道 50.8
17 那覇市 沖縄県 49.1
18 長崎市 長崎県 48.6
18 港区 東京都 48.6
20 福岡市 福岡県 48.3
 

【表1 情報接触度ランキング】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【図1 情報接触経路に関する選択肢と系統の対応】

 

 

 

 

 

 

 

【表2 情報接触度ランキング上位にみるコミュニケーションバランス】
順位 市区町村名 物語系 旅行系 商品系 広告系 口コミ系 事件や
ニュース
1 夕張市 66.0 55.2 91.7 78.5 60.8 81.5
2 札幌市 119.8 128.4 171.2 131.7 111.5 26.8
3 横浜市 128.1 104.9 113.8 118.1 115.2 33.9
4 京都市 121.8 117.4 125.3 120.3 97.3 18.5
4 渋谷区 127.8 76.1 89.1 113.2 105.7 43.6
6 新宿区 125.3 74.3 97.2 102.9 106.2 52.5
7 名古屋市 72.7 82.0 104.3 107.0 114.0 32.1
8 大阪市 96.3 78.8 99.3 111.9 108.5 39.7
9 神戸市 96.1 98.4 104.3 102.9 88.4 23.2
10 世田谷区 101.5 60.8 51.6 81.8 83.1 41.2
11 仙台市 87.2 91.0 93.8 86.1 90.6 26.8
12 宮崎市 56.1 66.3 89.1 98.9 70.0 37.8
13 小樽市 103.0 114.5 101.2 81.8 74.5 11.7
13 品川区 87.2 69.6 67.9 89.4 90.9 32.4
15 旭川市 76.6 87.5 77.3 83.1 71.4 26.6
16 函館市 104.1 117.5 126.1 107.8 73.9 9.8
17 那覇市 83.3 96.6 94.1 78.8 76.7 21.0
18 長崎市 75.1 82.5 83.1 74.2 63.9 30.6
18 港区 82.0 65.8 66.0 75.3 76.7 24.0
20 福岡市 81.2 84.2 97.8 96.7 83.9 24.5

 

 

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