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BRIレポート

■新連載コラム・田中章雄のブランド戦略日記 Vol.1
 平成20年度のブランド戦略の動向

  新しい年度が始まりました。みなさまいかがお過ごしでしょうか。 これから毎週、地域や企業でのブランド戦略に関するテーマでの連載コラム を掲載することにしました。ぜひご期待ください。今回は最初ということで 平成20年度のブランド戦略の動向の予測をまとめてみました。

 さて、昨年度は白い恋人や赤福、船場吉兆などの有力ブランドによる偽装 表示が相次いで明らかになるなど、食の安全を脅かす事件が多発しました。 そして極めつけは中国餃子の事件。スーパーの店頭からは中国産の商品の撤 去が相次いでいるのと同時に、日本産の商品が品薄状態になっています。

 消費者の安全や安心を求める声はますます高まっており、これは食品だけ ではありません。いま企業や地域は本気でブランドの管理が不可欠になって いますが、逆にブランドの評価を高める最大のチャンスでもあります。  これまでブランド戦略といえば、いかにブランドの価値を高めるかに視点 がおかれているケースが多いのではないでしょうか。特徴を明確にし、付加 価値を高めた商品開発を行う。あるいはその特徴が伝わりやすいような情報 発信を行ったり、パッケージやネーミングなどを考えたりする。確かにこれ らはブランドを構築するにはとても重要なことです。しかし、その一方で、 ブランドの管理をしっかり行わなくてはなりません。

 地域ブランドへの取り組みは2005年頃から各地で盛んになってきています。 JAPANブランドや全国展開支援事業など、地域資源を活用した取り組みが活発 に行われ、徐々にその成果も現れてきています。そして昨年からは地域資源 活用プログラムがスタートして、より具体的な商品化、事業化も加速されて きています。そして今年、経済産業省と農林水産省が連携して本格的に取り 組むのが「農商工連携」。これは農業と農林水産業や商工業等の産業間の連 携を促進することを通じて、地域経済の活性化を図ることを目的とした施策 です。

http://www.meti.go.jp/press/20071106001/20071106001.html (経済産業省「農商工連携」促進等による地域経済活性化のための取組について)

 しかし、その一方で前出の食の安全を脅かす事件などのように、それまで 非常に強いブランドであったものが、ある事件をきっかけに一日にしてブラ ンドが失墜してしまうというケースが多発しています。もちろんこれは食品 だけではなく、工業製品も同じです。暖房機やガス湯沸かし器での死亡事件 が発生したことを受けて「消費生活用製品安全法」が改正され、重大な事件 に対しての情報公開などへの義務化が厳しくなりました。

http://www.meti.go.jp/product_safety/index.html (経済産業省「製品安全ガイド」・消費生活用製品安全法改正について)

 今年度、ブランド戦略に取り組むご担当者は、ぜひともブランドの構築と 同時に、ブランド管理についても積極的に取り組んでいただきたいものです。 ちなみに管理すべき内容として、@品質管理、A人材・組織管理、B顧客満 足度管理、C知的財産管理、の4つがあります。(それぞれの内容について は別の機会にご説明します) ちなみに、地域ブランドに関する流れをまとめると以下のようになります。

(あくまで田中の独断と偏見でのまとめですが)
  ・2005年・・・地域ブランドへの取り組みが盛んに
  ・2006年・・・地域のこだわり産品のブーム始まる
  ・2007年・・・地域資源活用した事業化が盛んに
  ・2008年・・・農商工連携とブランド管理に注目

コラムの内容についてのご意見やご質問、そして情報などは何なりと 田中(tanaka(AT)tiiki.jp)までメールでお送りください。 ※メールのあて先は(AT)を@に置き換えてお送りください。
 

2008年4月7日


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