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BRIレポート

田中章雄のブランド戦略日記 Vol.7
観光地域経営フォーラムが始動
〜着地主導型の新たなビジネスモデルを検討・事業化へ〜

 5月29日に「観光地域経営フォーラム」の第1回地域ビジネスモデル推進部会に参加してきました。このフォーラムは、地域の資産・文化に着目した新たな観光(ニュー・ツーリズム)に着目し、地域経済の活性化と雇用創出につながるような「観光ビジネスモデル」の研究と開発、そして事業化などを目指すものです。
 つまり、「地域がもうかる観光を探し出そう」という会合ですね。

 このフォーラムの設立に当たって、その活動計画に書かれている内容を要約すると、以下のようになります。つまり、

1.地域活性化の具体的な手段として「観光」には大きな期待が寄せられていますが、必ずしも追い風と言うわけではなく、むしろ旅行者数は減少傾向。

2.しかし、自分の趣味や嗜好にあった観光や旅行であれば、「行ってみたい」という声は年々高まっています。

3.インターネットの普及により、個人が容易に各地の情報を手に入れられるようになったため、個人の欲求が強くなった。

4.地域の資源を磨き、魅力あるものに変え、情報の流通経路を整えることで、個人のニーズに応えていく観光商品、旅行商品を生み出していくことが必要になった。

 さて、第1回目の会合が開かれましたが、集まったのは多摩大学の望月教授、日本政策投資銀行の大西課長、秋葉原タウンマネジメントの関さん、社会経済生産性本部の丁野さんなど、観光の専門家でありその道のツワモノばかり11人。最初の会合から各委員が持論や意見を言い合うというすごい会議になりました(と言っても、私は時間の関係上、大議論の最中に退席してしまいましたが)。

 その中で望月教授が「地域経営とは、3つのちえ(知恵、地恵、治恵)をつかうこと」と言っていた言葉が印象的でした。地域住民が知恵をしぼり、その土地の資源を活用し、そして行政が真剣に取り組むこと。これが地域の経営に不可欠とのことです。これは企業経営に言い換えれば、社員、資産、経営者の3つを活用して経営を健全・活性化するということです。まさに的を得ていることです。

 さて、このフォーラムではこうした考えの下、今年度は、(1)「地域ビジネスモデル」の概念構築を行い、その上で(2)地域ビジネスモデルの事例調査を実施、(3)事例の評価分析を行う、を行う計画です。
 この日記でもその議論内容について報告していきますが、これをお読みの方で、観光についてご意見やご質問、ご相談等がありましたら、何なりと田中までご一報ください。

コラムの内容についてのご意見やご質問、そして情報などは何なりと 田中(tanaka(AT)tiiki.jp)までメールでお送りください。 ※メールのあて先は(AT)を@に置き換えてお送りください。
 

2008年6月2日


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