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BRIレポート

田中章雄のブランド戦略日記 Vol.23
「産品は伊万里市が1位、輪島は2位に。富良野と小樽は上昇」
〜地域ブランド調査のランキング分析(4) 産品購入意欲

 今週は「地域ブランド調査2008」の結果から、産品(非食品)購入意欲を紹介します。
 「以下の市の中で買いたい産品(非食品)をお答えください」という設問で、実際に回答者が思いつくその市の食品を3つまでピックアップしてもらいました。そのピックアップされた商品数を集計してランキングしたのが下の表です。なお、数字は回答者100人あたりの想起された商品点数。つまり例えば伊万里市は回答者100人あたり27.7個の商品が想起されたことになります(理論上の満点は300)。

 その結果、産品購入意欲の1位、すなわち「買いたい産品」が最も多く書かれたのは伊万里市でした。昨年の調査結果では輪島市が1位で伊万里市は3位でしたが、今年は逆転して初の1位となりました。回答者の中で215人が伊万里市について何らかの購入したい産品名を記入していますが、そのほとんど全員の回答が「伊万里焼」に関係する産品を記入していました。
 ちなみに同じ佐賀県では有田町が5位。前年は2位でしたが今年は順位を下げてしまいました。なお、ランキングの上位には、1位の伊万里市をはじめ、5位に有田町、6位備前市、8位唐津市、9位瀬戸市がランクインするなど、陶磁器の産地がベスト10内の半数を占めています。

 昨年1位だった輪島市は今年は順位を1つ下げて2位となりました。同市の産品を記入している人のうち9割が輪島塗と答えています。
 一方、3位の富良野市は昨年より順位を2つ上げました。富良野市の産品として最も多く想起されたのがラベンダーで、およそ半分を占めていました。ラベンダーは農産品ですがその色と香りを元に、ポプリや入浴剤などの加工品が豊富に作られており、ラベンダーという表記以外にもこうした産品も数多く想起されています。

 4位の小樽市は前年の7位から急上昇。小樽ガラス、オルゴールを想起する人が多かったようです。また、7位の京都市は西陣織が多く、10位の天童市はこけしが主な産品として想起されています。

順位 都道府県  市区町村  
1 伊万里市  佐賀県   27.7
2 輪島市   石川県   26.8
3 富良野市  北海道   20.9
4 小樽市   北海道   19.1
5 有田町   佐賀県   17.9
6 備前市   岡山県   17.8
7 京都市   京都府   17.1
8 唐津市   佐賀県   16.9
9 瀬戸市   愛知県   15.6
10 天童市   山形県   14.9
11 萩市    山口県   12.1
12 金沢市   石川県   11.7
12 益子町   栃木県   11.7
14 常滑市   愛知県   11.6
15 札幌市   北海道   10.9
16 三条市   新潟県   10.2
16 志摩市   三重県   10.2
18 加賀市   石川県   10.1
19 鎌倉市   神奈川県  10
20 有田市   和歌山県  9.7
20 那覇市   沖縄県   9.7
20 登別市   北海道   9.7

 「地域ブランド調査2008」の調査概要や、その他の情報は、以下のサイトでご覧ください。なお、弊社では結果をまとめた「総合報告書」のほか、各市町村の個別の結果をグラフや表などでまとめた「個別報告書」も販売しておりますので、ぜひご活用ください。 http://tiiki.jp/survey2008/

コラムの内容についてのご意見やご質問、そして情報などは何なりと 田中(tanaka(AT)tiiki.jp)までメールでお送りください。 ※メールのあて先は(AT)を@に置き換えてお送りください。
 

2008年10月27日


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