■田中章雄のブランド戦略日記 Vol.14
「わが町 かながわ 小旅行」に参加して |
三連休のちょうど真ん中の日、横浜市神奈川区の商工会議所等が行っている「わが町 かながわ 小旅行」に参加しました。これはボランティアのガイドの方々の案内を聞きながら「わが町 かながわ 50選」の散歩道を歩くものです。
毎月第3日曜日に行っていて、今回はその7回目。横浜市営地下鉄片倉町を朝10時に出発して、農地や、三枚町緑地、片倉うさぎ山公園、滝の河源流などを経て豊顕寺までを、3時間ほどかけて歩きました。
「わが町 かながわ 50選」とは、神奈川区の魅力を再発見し、地域への愛着をより深めてもらうことを目的として平成18年4月に策定したもの。それを巡る散歩道ルートとして、8つを設定し、今回はそのうちの1つをベースとしていたようです。
炎天下で連休の真ん中という悪い条件にも関わらず、参加者数はおよそ120人。12のグループに分かれて同じコースを回り、もちろん全員が完走(完歩?)しましたが、私は軽装で参加したため、両手と顔、首の辺りが日焼けで真っ赤になってしまいました。
さて、今回参加して驚いたのは地下鉄の駅の出口からすぐのところに急な階段のある坂があり、そこを上りきったところで広大なキャベツ畑に遭遇したことです。しかも何箇所にも分けれて、合計だとかなりの面積になります。ちなみに横浜市全体ではキャベツを生産している農家は147戸で、延べ作付面積は120ヘクタール。生産数量は6000トンを超えているそうです。
そのほかにも味噌工場や墓地などにも立ち寄り、へびやたぬきでも出てくる山道か渓谷のような道などを抜けて、最終目的地の豊顕寺に到着。1515年(永正12年)に建立した本顕寺に端を発するこの寺は、1700年代以降には多くの学徒を抱える檀林(僧徒のための学問所)として大いに繁栄。その跡地が本堂の南側の寺林の中にあり、今は「豊顕寺市民の森」として一般に開放されています。
今回の参加者の多くは神奈川区内の区民。ところが「こんなに緑が多いとは知らなかった」「豊顕寺には来たことがなかった」という声が多く、改めて神奈川区の魅力に触れ、愛着も高まった様子でした。そして、この小旅行は商工会議所、区、郵便局、そして地元の企業やボランティアなどの方々の協力により実施されています。
私は「地域ブランドとは地域と商品・サービスに対する消費者からの評価と期待」であると定義をしています。もちろん、地域資源などの活用により、地域の商品やまち、観光などの付加価値を高め、外部からヒト・モノ・カネを呼び込んで、地域を活性化する取り組みも重要です。同時に、もう一つの側面として、そこに住む住民に地元の地域資源の魅力を再認識してもらい、地域に対する評価と期待を高めること。それが地域そのものの魅力とイメージを高めるのに重要であることを実感した一日でした。
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