■田中章雄のブランド戦略日記 Vol.29
究極のグルメ・コラボレーション開催!
〜世界の注目を浴びる3名の天才シェフによる夢の料理祭典〜 |
2月1日に福井県鯖江市のサバエ・シティーホテルで、日本料理界のスーパーシェフによる全国各地の様々なこだわり食材を生かした料理の祭典「究極のグルメ・コラボレーション」が開催され、そこに参加してきました。
シェフのひとりは日本イタリア料理界のスーパースター、「リストラン・テ・ヒロ」の顧問料理長の山田宏巳氏。
山田氏は1953年生まれの53歳。18歳の時に新潟の老舗「イタリア軒」など数々の店で修行した後、25歳で青山の「ビザビ」総料理長。27歳でイタリアに渡って修行した後、29歳の85年で「バスタ・パスタ」を開店してオーナーシェフに。この頃のイタリア料理ブームの火付け役として一躍有名に。その後、95年には東京・南青山に「リストランテ・ヒロ」を開き、2000年の沖縄サミットでは、イタリアのアマート首相の専属料理人を務めました。
もう一人はいまや世界中が注目するフレンチ料理の「レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ」の成澤由浩氏。
1969年、愛知県生れの39歳。19歳で渡仏し8年間修業後、27歳で小田原に『ラ・ナプール』をオープン。03年11月に東京青山にオープンした『レ・クレアシヨン・ド・ナリサワ』はミシュランガイド東京2年連続1ツ星獲得。今年2月9日に東京にて開催される世界料理サミット2009では日本代表として出場します。
そしてもう一人は「北陸の天才シェフ」と全国で呼ばれているサバエ・シティーホテル総料理長の藤井正和氏(フレンチ)。
1967年福井県生まれの41歳。数々のホテルなどで修行後、1993年にサバエ・シティーホテル入社し、95年に洋食部料理長に就任。世界体操選手権の国際レセプションの料理の総責任者として指揮を執り、96年にはドイツ・ベルリンで開催された世界料理オリンピックに日本代表として出場し銅メダルを授与。2007年には皇太子殿下御行啓食事会の担当シェフとして従事。全日本女子バレーボールチーム(柳本ジャパン)の合宿の食事レシピを担当しています。
この3名の天才シェフがそれぞれの料理を振舞うという「夢のコラボレーション」による祭典は、藤井シェフによる福井県産の水かにの暖かいアミューズからスタート。山田シェフによる福井・国見岳の猪のラグーソース・パスタと、水牛の出来立て(24時間以内)のモッチァレラチーズ、成澤シェフによる活オマール海老と20種類温野菜のカプチーノ仕立てなど、全部で10品が次々と登場(メニューは以下に掲載)。
厨房では一品ごとにメインのシェフが交代し、それを他のシェフが声を掛け、時折手伝ってすすめられるという、コラボ祭典でしか見ることが出来ない光景。そして、発売と同時に完売となったプラチナチケットを手にした70人の客の間からは、一皿ごとに、驚きと感激の言葉が沸き立ちました。
今回のこのコラボ、以下のメニューを見てもお分かりのように、とにかく食材に徹底したこだわりが工夫されています。福井のほか、各地のすばらしい食材が、この3人の手によって新しい価値を生み出され、そして注目される。これは素晴らしいことです。
もちろん、まだまだ全国各地には素晴らしい食材が沢山あります。こうした食材をシェフに協力してもらって、その魅力を磨き、もっと多くの人に伝えたい・・・そう強く感じた1日でした。
■メニュー
福井県産 水かにの温かいアミューズ(藤井シェフ)
高知・徳谷トマトと福井の海の幸、冷製ペスカトーレ(山田シェフ)
成澤シェフのスペシャリテ、フォアグラいちご(成澤シェフ)
福井県国見で捕れた、猪のラグーソース・パスタ(山田シェフ)
宮崎県の水牛から作るモッツアレラ・チーズのワンスプーン・リゾット(山田シェフ)
活オマール海老と20種類の温野菜のカプチーノ仕立て(成澤シェフ)
お口休めに、青森産バルバリー鴨のコンソメスープ(藤井シェフ)
仙台黒毛和牛のロースト、福井上庄里芋のドフィノア添え(藤井シェフ)
福井・富津金時のパート包み揚げとチャイのクレームグラッセ(藤井シェフ)
エスポワールの絶品ショコラ(椿原パティシエ)
ロフティー谷口さんの作るハード系パン(谷口氏)
福島産 昔ながらの手づくりバター(酪王)
カリフォルニア産オーガニックE.Vオリーブオイル
食後のお飲み物
ワイン監修 (ブルーライトカフェ 塚本 氏)
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バックナンバー:
Vol.29 究極のグルメ・コラボレーション開催!
〜世界の注目を浴びる3名の天才シェフによる夢の料理祭典〜 (2009年1月28日)
Vol.28 「いい芳賀いちご夢街道」 最高級のとちおとめ (2009年1月28日)
Vol.27 美味しいだけじゃブランドにはならない (2009年1月13日)
Vol.26 地域ブランドをめぐる2008年の10大ニュース(2008年12月24日)
Vol.25 住民はどれだけ環境に配慮した取り組みをしているか 「都道府県別エコへの取り組み調査」より (2008年11月10日)
Vol.24 「電子メールは地域活性化に不可欠!」〜メールの悩み10選。情報過疎化とイメージダウンにご注意を〜(2008年11月4日)
Vol.23 地域ブランド調査2008、「産品は伊万里市が1位、輪島は2位に。富良野と小樽は上昇」
(2008年10月27日)
Vol.22 地域ブランド調査2008、「食品は豊富な札幌が逆転1位。宮崎は急上昇7位へ」
(2008年10月22日)
Vol.21 地域ブランド調査2008、「住みたいまち1位は3年連続で横浜市」
(2008年10月14日)
Vol.20 地域ブランド調査2008、観光意欲度ランキングでトップは?
(2008年10月6日)
Vol.19 汚染米の事件、その原因と対策はどうあるべきか
(2008年9月18日)
Vol.18 豪雨の名古屋で垣間見た、一流ホテルのプロ意識
(2008年9月1日)
Vol.17 夏の日の怖いECサイトの大事件! 〜企業イメージをどん底に陥れる致命的な4つの失態〜
(2008年8月19日)
Vol.16 地域ブランド調査スタート! 〜調査結果の活用するポイントは?〜
(2008年8月4日)
Vol.15 認定制度は売り上げに直結するか? 〜やらまいか浜松にみる認定制度のあり方を考える〜 (2008年7月28日)
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Vol.13 認知度とブランドを履き違えるな! (2008年7月14日)
Vol.12 熱気に満ちた「農商工連携フォーラム」の参加報告(2008年7月7日)
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Vol.10 中国で申請される地域名や地域産品の商標の横取り問題
(2008年6月23日)
Vol.9 地域ブランド・ブログの作り方
(2008年6月16日)
Vol.8 ご当地ヒーローの効果 (2008年6月9日)
Vol.7 観光地域経営フォーラムが始動
〜着地主導型の新たなビジネスモデルを検討・事業化へ〜 (2008年6月2日)
Vol.6 自販機より心のこもったサービスを (2008年5月26日)
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Vol.1 平成20年度のブランド戦略の動向 (2008年4月7日)
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